続き
ネズミは新しいチーズを発見し、二人の小人は相変わらずステーションCにいた。
互いに現実を受け止めきれずに互いに相手をなじった。
一人の小人が、二匹のネズミが新しいチーズをたらふく食べているのを想像し、新しいチーズを探しに行こうと決断した。
しかし、もう一人は断った。ここが居心地よく、外は怖い、それにまた道に迷うかもしれないと。
そういわれたもう一人の小人もそうかもしれないと意欲が低下してしまった。
それから二人は毎日ステーションCに通ったが、夜も眠れなくなり、イライラし家事態も居心地が悪くなった。二人はもう少し様子を見ることにし、もしかしたら壁の向こうにチーズがあるかもしれないと穴を空けて覗き込んだが、チーズはなく朝から夜まで遅くまで作業に取り掛かったが穴が大きくなるばかりだった。一人の小人はどんなに勤勉に働いても成果があるとは限らないことがわかった。二人は空腹とストレスで衰弱していった。
一人の小人はこのままの変わらない状況で長い間チーズを待っていては事態は悪化するとわかってきた。そのうち自分自身の今のまでの行動と考えを嘲笑った。
もう一人の小人がいった。本当にチーズを探しにいくつもりなのか?なぜチーズが戻ってくるのを待たないのだ?
小人は答えた。チーズが戻ってくるこたはないからだ、あの古いチーズはもう過去のものだ。
新しいチーズを見つけるべきなんだよ。
もう一人が聞いた。
もし見つからなかったらどうするんだ?
もう一人が答えた。
わからない。自分でもここで待ったほうがいいのか
探しにいったほうがいいのか、散々迷った。
しかし、どんなに道に迷おうがつまずこうが必ず見つけられるにちがいないと思った。他にもいろいろいいことがあるに違いないと。
そんな勇気を奮い立たせた自分自身の姿に驚きもしたが気分が良かった。
それから想像力を働かせて自分が美味しいチーズを味わっていることを思い描いた。できるだけ現実的に細かく。
そして小人がもう一人にいった。
ねえ、物事は変わるし、決して同じことにはならない。それが人生だよ。しかしそれを聞いた小人は素直に聞かずむしろ怒りにかわった。
出発の準備ができた小人はもう一人の小人に尖った石で壁にメッセージを残した。それは
「変わらなければ破滅することになる」
そして、いつのまにか自分がチーズのない状態に慣れていることに気づいた。
小人は出発し、居心地の良かったステーションCを振り返りながら、今までの場所でチーズを見つけられなかったのに、次もチーズを見つけられなかったらどうしようと。本当に自分は迷路に入っていきたいのだろうか。
壁に書いた言葉をしばらく見つめた。
「もし恐怖がなかったらなにをするだろう」
恐怖が役に立つこともある、現状維持ではますます事態が悪化するという恐怖がなかったら行動を起こせなかった。一方で恐怖のために何もできなかったということもある。
小人は右の新しい道をみた。ふと心配になった。ステーションCで待ち続けて衰弱しきった身体で
おそらく長く苦しい険しい道を乗り切ってちーを探すことができるだろうか。
もしチャンスをつかむことが出来なかったら、すぐに離れて変化に適応しよう。
遅れをとってとなにもしないよりはよいと思った。
それから数日、チーズを見つけることができたが、十分な量ではなかった。
同時に迷路が複雑になっているのにと気づいた。
少し進んだと思ったらまたすぐに迷ってしまうが、思っていたより、大変ではなかった。
途中で、本当にチーズは見つかるのか?そもそも食べる分以上のものを手に入れようとしているのではないか?
小人はくじけそうになりながも自分に言い聞かせた。今は望んでいた状況じゃないかもしれないが
チーズがない今までよりはずっとマシだ。
なすがままにならず、自分でなにかをしようとしているのがいいのだ。また、チーズは急になくなったのではない、残りも少なくなり美味しくなくなったのだと。
今になって分かるのが、チーズを注意深くみていたら、変化に気づき備えていたら、あんなに驚くこおはなかった。二匹のネズミは気づいていたのだ。
これからはもっと注意し変化に気づき、変化を求めるのだ。変化を本能的に感じとり適応する準備をするのだ。
そして壁に書いた。
常にチーズの匂いを嗅いでいれば
古くなっていることに気づく。
長い時間がたったころ大きなチーズステーションをみつけたが、中に入ると空っぽだった。
もう体力もなくなっており、投げ出したくなった。
もう無理かもしれないと思った。
ステーションCに戻ろうか、そうすれば少なからず一人ではなくなる。
そしてもう一度考えた。
恐怖がなかったらどうしてるだろうか。
なにに恐怖してるのかはっきりわからないが、衰弱した今、一人で進むのが怖かった。
おいてきた小人はどうしただろうか。
再び小人はチーズを探しに出たときの興奮を思い出した。そして壁に書いた。
「新しい道にいけば新しいチーズに出会える」
さらに壁に書いた。
「恐怖を乗り越えれば気持ちが楽になる」
さらに、自分が見つけるチーズ、それを手に入れたあとを明瞭に想像しつくし、また壁に書いた。
「まだチーズが見つかっていなくても、そのチーズを楽しんでいる自分を想像すればそれが現実になる」
小人は失ったものではなく、手に入るもののことを考え続けた。
そうこうしているうちに、新しいステーションへたどり着いた。入り口にはチーズのかけらが落ちており、それを食べ、残りをポケットにいれた。とても美味だった。
しかし中に入ると意外にも空っぽだった。
誰かが食べ尽くしたのた。
もう少し早く行動していれば、チーズを手に入れるこたができたのに。
そして小人は引きかえして、もう一人の小人の様子を見に行くことにした。そして壁に書いた。
「古いチーズに早く見切りをつければ、それだけ早く新しいチーズがみつかる」
ステーションCの戻るともう一人の小人がおり、チーズを差し出した。しかし、新しいチーズは自分には合わない、なれてないから。あのチーズが欲しいんだ、変える気はないといわれた。
寂しくもなったが、ひとつ悟ったことがあった。
自分を幸せにするのは、ただチーズを手に入れることではない。そしてまた書いた。
「チーズがないままでいるより、探しにでたほうが安全だ」
そして、人が考えている恐怖は思っているよりも大したことはなく、心の中で作られている恐怖のほうが圧倒的にひどいのだ。
そしてまた書いた。
「従来どおりの考え方をしていては新しいチーズは見つからない」人は考え方を変えると行動がかわる。「人は新しいチーズを見つけて楽しむことができれば進路を変える」
小人は新しい地域に進み、あちらこちらで小さなチーズのかけらを見つけ、気力と自信を取り戻した。
「早い時期に小さな変化に気づけばやがてくる大きな変化にうまく適応できる」と書いた。
小人は過去を捨て去り現在に適応していた。
いっそう力強く早いスピードで前へ進んだ。このまま迷路を走り続けなければならないと思ったとき、新しいチーズステーションNで見たこともない大量のチーズ、それも見たことない種類のチーズを発見した。夢か現実かわからなかったが、旧友のネズミがどっぷりした姿で手を振っていた。
新しいチーズにかぶりつきながら、2匹のネズミと乾杯をした。また、いざという時のために、スニーカーを首にかけといた。
小人はこれまで学んだことを思い返していた。
人生っては常に単純だ、分析をしようとして、事態を複雑にしていた。チーズがなくなったなら、自分たちもチーズを探しに行けばよい。それを覚えておこう。
人は変化に対応することができる。
物事を簡潔にとらえ、柔軟な態度で素早く動く。
恐ろしいことを考えて我を失ってはいけない。
物事を複雑にしすぎない。小さな変化に気づくこと。障害は自分の中にある。自分が変わらなければ好転しない。
もっと大事なことは新しいチーズは常にあるということだ。
まだまだチーズはたくさんあったが、小人はしばしば迷路に出て行き、新しいエリアがないか何か変化はないか、ほかに選択肢はないか常に模索した。
話しを聞いた同級生たち
変化は誰にも訪れる
変化は自らするもの
古いチーズは仕事ではなく、仕事のやり方にあたる場合もある 仕事のやり方を変える
古いチーズは今までの行動でもある
我が家の古いチーズとは何か?また
我が家の求める新しいチーズとは何か?
人は現状維持を望む、何かが変わることが自分にとって不利だと思っている。
以上です。
自分の人生でもっとも価値を置いているものはなんでしょうか?
たとえ、新しいチーズをみつけてもその人にとっては幸せなのか?この変化の激しい時代に皆さんは準備をしていますか?
そもそも未来は誰にもわからない。1年後自分がどうなっているかわからないのに、そのために安定した仕事を探しますか?ボーナスや休日、有給や福利厚生を中心に探しますか?今やるべきは来るべき数年後の未知の未来に備えて、どんなことにも適応できる力、適応力を身につけることだと思っています。今は今しかない!この一瞬を大事にしてください!
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