信用残高

N島

一般的に信用残高と言いますと、株式の信用取引などで取引できたり、損失可能な限度額の事を指します。

ただこれはそうだなと私も思った話が今日のタイトルです。

福井県に本社を置くジャクエツの営業を支えた人のお話です。

その方の言葉にこう言う言葉がありました。

(以下原文)

できることは、訪問件数を増やすことと、アポをしっかり取って面談時間を多くすること、お客さんの立場に立った提案をすること。

また営業以外でイベントを手伝うこともしました。

つまり、営業で結果を出すためにはコツコツと「信用残高」を増やすこと以外にないと思ったのです。

(ここまで)

最近スマホのkindleで購入した書籍に最強のビジネスモデルという本がありました。

こちらにも信用残高について記載があります。

この書籍によると信用残高とは顧客との信頼関係の程度を銀行口座に例えたものとされています。

銀行の口座の残高を増やすためにはお金を預けます。

預けたお金を引き出し続ければ残高は尽きて銀行で言う信用残高は0になります。

営業的な信用残高も同様です。

高い価値の提供、約束を守る事、顧客の立場に立った提案、そういった物を提供することで信用残高は積み増されていき、信頼残高が高まった顧客が商品を購入してくれる。

そして、商品の購入があり、そのサービスの質が高いと再度信用残高は高まり、他に購入してくれたり、顧客を紹介してくれたりする。

私の営業スタイルも全く同じで、顧客の信用残高を高める事。

安心感や、精度の高さ、速度

そういったもので任せると大丈夫という信用を築く事で勝手に代理の人が売ってくれる自動営業システムを前職では築きました。

そもそも、営業がその信頼残高を増やすことで売れると言う発想を営業自身も会社も持っていない場合が多いです。

だから売れないスパイラルに陥ります。

何があっても自分の看板(ブランド・信用)に傷をつけないため、獲らなきゃいけない数字以上に重要なのは自分の信用です。

会社が数字のために、自分の信用残高を減らすような指示が来たら無視してかまわないと思っておりますし、そうやって売るのは自分の摩耗に繋がり、その業界における消耗が激しくなりやがて全く売れなくなると私は思っています。

なので、この信用残高を積み増すと言う考え方は非常に大事だと思います。

逆に言えば、信用残高を減らすような指示が来る会社は人を消耗品だと思っているので、その業界で生きていこうと思ったら、見切りをつけてでも自分の信用を守るべきだと私は思います。

そもそも、人は信用していない人の話は聞きませんし、信用していない人から物を買う事はありえません。

なので不信感があると、何もかもが上手くいかないものだと私は思います。

何度も挙げている世界一の結果を出している投資家のウォーレンバフェット氏の言葉を取ってみてもそうです。

It takes 20 years to build a reputation and five minuted to ruin it. If you think about that, you’ll do things differently.

(信頼を積み重ねるのは20年間かかるが失うのは5分だ。もしそれを弁えていれば行動が変わってくるものだ。)

Warren Edward Buffett/(ウォーレン・バフェット)

販売の代理店さんも、顧客も信頼残高がMAXになると勝手に常に顧客を紹介してくれます。

そしてその状態になれば自動営業システム状態で、毎日電話に出ているだけでアポが決まり、受注が決まります。

前職ではまだ業界に勢いがあったころは毎日50件電話がありましたし、それに対応しているだけで一か月自分から営業に行かないで月間売り上げ最多になったこともあります。

経験上、信用残高を高める事の効果を理解していたのかもしれません。

過去の成功体験に固執してはならないとは思いますが、ただ、本質的には間違っていないと思うのが、私以外の結果を出している複数の方が同じことを言っているからです。

その信用残高MAXで自動営業システム状態になる事が個人的には営業の目指す最終形なのではないかと思っております。

信用や信用残高は目に見えないモノですが、世の中は目に見える物よりも総じて目に見えないモノの方が価値が高い事が多いです。

例えばですが、車は目に見えます。

土地はどうでしょうか?

土地は権利なので目に見えません。

土そのものを購入しているわけではないからです。

でも、一般的には都内でしたら車より土地の方が高いですし、物よりも特許などの目に見えない権利のようなものの方が高価な場合が多いです。

そう考えると、目に見えない信用は営業においては最も重要で価値が高い物なのかもしれないと思ったりします。

信用残高、その顧客に対して自分の口座を見たらどのくらいの数字が並んでいるでしょうか。

イメージしてみるのもいいかもしれません。

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