【読書】孫正義 奇跡のプレゼン

読書

おはようございます。
本日の読書は、孫さんのプレゼンです。皆さんは孫正義のソフトバンクの株主総会のスピーチを聞いたことがありますでしょうか?
すばらしいです。あんなにおとなしそうな人が、すばらしい情熱を言葉で伝えてきます。
寝ながら聞いているだけでも勉強になるくらいスピーチの匠です。そんな孫さんの側近が書いた本になっていますので
ぜひ熟読してください!

■孫正義 奇跡のプレゼン
プレゼンテーションがメッセージを共有し共感するための最良の手段である。
資料の説明にウンザリする担当者は多い。
いったい、誰にどんな価値があるのか、成功の根拠はどこにあるのか、どれだけの覚悟や思いがあるのか、わからないからである。
これでは彼らの興味を引きつけることは難しい。
孫正義はパートナーにしたい人や協力を得たい人にはプレゼンを行なっている。

孫正義のプレゼンは自社の弱みや強みを経営戦略論の枠組みにしたがって自社の弱みや強みを説明することはしない。
そのかわり、事業の「歴史的な必然性」を訴える。
そしてその事業が社会にとってどのような価値があるかを訴えることで「共感」を呼ぶ。
人は誰でも、世の中を社会を良くしたいと考えている。その小さな炎を大きくするのだ。
プレゼンのメッセージは常に明確。
孫正義の戦略が常に反映している。

プレゼンのスライドショーは
一枚一枚、短いメッセージと図や写真で構成されている。語り口も対話をするかのように柔らかい。

◼︎そのプレゼンテーションに戦略はあるのか?
10秒考えて分からないことはそれ以上考えてもわからない。時間の無駄

プレゼンテーション全体のメッセージがシンプルで骨太である。

・孫正義の考える戦略とは
戦略とは、徹底的に情報を集め、枝葉を除去し一番
太い幹になるものだけに絞りこみ、これをやらなければならないという急所を見つけること。

・上司の為のプレゼンテーションになってないか?
孫正義のスライドメッセージは、10文字から20文字程度にまとめられている。そして、メッセージに対応したグラフ、図、写真がある。これで一枚のスライドが標準的である。
スライドは誰がみてもわかりやすく、瞬時に理解できるものだらなければならない。
受けてに読む努力をさせてはいけない。

◼︎メッセージをコンパクトにしはる方法
結論から言え、結論から

・メッセージは短ければいいわけではない
短い中にロジックが詰め込まれている。

・ソフトバンクの社員もトレーニングしてる
メッセージを短くまとめることをエレベータートークという。お偉いさんと話すために、偶然乗り合わせたフリをして、エレベーターがつくまでに、話をまとめて伝え、仕事をや出資を獲得したという内容。

孫正義は一を聞いて百をしることができる

◼︎数字がプレゼンテーションを深める
5.6.7をプレゼンテーションで見せた。
その意味は、利益5倍、基地局6倍、契約数7割増し
これは、利益がでており、電波も繋がりやすくなっており契約数も着実に伸びていることを、最も効率よく伝えるための手段だった。

・すべてのスライドに数字の裏付けを示せ
92枚のスライドのなかに数字ありが69枚、無しが23枚。無しの23枚は新事業などの補足資料である。また、企業として公表するべきである利益などの数字以外にも、第三者による企業のイメージ調査の結果などを記すことで、よりメッセージの確かさが伝わる。

・数字は比較して初めて伝わる
人は数字を見ただけではその意味を知ることができない。比較して初めて意味が出てくるのだ。

・数字で傾向を共有する
連続的な数字から傾向を読み取り、未来を予測することは孫正義にとってかかすことのできない行為。
この傾向をプレゼンして共有することに意味がある。

・数字からビジョンを導きだせ
数字の傾向で未来を予測することは孫正義の経営手法の根幹をなしている。
ムーアの法則を利用している。
自社のビジョンも数字で表すべき、数字で表せば傾向がわかる、傾向がわかれば将来を予測することができる。こうした数字で裏付けされたビジョンは具体化し、実現の可能性が飛躍的に高まると同時に
実行が容易になる。

◼︎歴史的必然を会場の人々に感じさせろ!
デジタル情報革命は農業、産業に続く第三の革命だ

孫正義のプレゼンには歴史の話がよく出てくる。
これは歴史に学び将来を見通し、プレゼンへの確信を共有する意図がある。
ここから2011年新卒採用のプレゼン内容 75p

・人類の歴史の三つの革命
一つ目、農業革命 二つ目、産業革命
三つ目、情報革命

・歴史的必然のプレゼンのつくり方
過去の歴史から導きだされた放送が未来未来の予見を可能にしている。
「半導体の集積地密度は18カ月から24カ月で2倍になる」というムーアの法則である。
今おこっていることは、歴史を振り返れば必然だということ。

◼︎プレゼンをする人が「主」 スライドが「従」

・スライドは右脳でつくれ!
スライドに全てを語らせてはいけない。
主と従の関係は話してと書き手に分類される。
プレゼンをする人がスライドを読む係になっていることが多い。
プレゼンはプレゼンをする人が会場の様子、集中力、理解度、反応をみながら会場の人と対話することが大切。
プレゼンをする人の最も大切なことは、
口頭での言葉、ジェスチャー、アイコンタクト

・1にスライド、1にメッセージ、1にイメージ
孫正義のスライドは、ひとつのスライドに1メッセージと1イメージの原則。
孫正義は論理よりも感情を刺激するべきと考えている。このプレゼンは面白そう、聞いてみたいと
感情を持ってもらうことが重要。

プレゼンテーションのつくり方

◼︎ホワイトボードが奇跡を呼ぶ
よし、見えてきたな、明日の朝までにプレゼンにしておけ。

・プレゼンテーションは一人で作ってはいけない
ホワイトボードに書き出した中でスライドにする場合、その部分を四角で囲う。
文字だけの場合や図だけの場合もある。
そこかは、プレゼンテーション作成の指示がでる。

・なぜホワイトボードなのか?
それは、情報を共有しながら議論することに適しているからだ。ホワイトボードは常に情報をアップデートできる。

・正しいホワイトボードの使い方
それは文字をもっと細かく書くこと。理由はひとつのホワイトボードに書き出す情報量を最大化できる。ディスカッションの内容を一目でみて把握することができる。それでも収まらない場合は、内容をプリントアウトして、ホワイトボードの横に貼っておく。そうすると今までの流れも振り返って把握することができる。ペンやマーカーなどもはっきり書けるものにしておく。
ここまでこだわる理由は
ホワイトボードがディスカッションの質を上げ、より良いプレゼンテーションをアウトプットするための要素だからだ。

プレゼンテーションは当日の聴取を想定したディスカッション相手と作成すること。

◼︎誰もがわかるプレゼンテーションこそ意味がある

・一言で話の本質を伝える力をを社員に要求する

◼︎鯉を抱き取るプレゼンか?
プレゼンをするときに大事なのは受けた側のトップが ソフトバンクと提携するべきだ と自然に思うことである。
「交渉は鯉とりまあしゃん」に学べ
本名は上村正雄さん 漁師で、川魚料理店を経営
漁法はまあしゃんが考案した。
漁の前日に脂ののったスタミナ料理で体調を整え、当日は河原で焚き火にあたり、湯気がでるまで暖まる。12月の極寒の筑後川で、川底の鯉の巣に横たわると、ぬくもりを感じた鯉が自然と近づいてくる。
まあしゃんはそれを優しく抱き抱え、船に入れる。一日に100匹とることもあり、多くの観光客で賑わったこともある。

・交渉相手を説得してはいけない
相手の方から懐に飛び込んでくるような準備が必要
まず自社の利益ありきで考えてはいけないのだ。
そのかわり交渉相手の立場で考える。これは当然にプレゼンのスライドにも反映される。
最初は自社の説明
次にソフトバンクの位置づけを明確にする
自社の事業領域を定義する 同時に成功するための条件や自社と提携したときの新しい経営戦略も考える

孫正義はソフトバンクを説明するとき、
国内No.3の通信キャリアとはいわない、アジアのインターネットNo.1と説明する。
なぜか、日本国内ではヤフーをもっており、中国ではアリババドットコムとタオバオがある。

当時、どこの会社でiPhoneを発売するかで小競り合いがあった。
結果、国内No.1通信キャリアのドコモではなく
アジアインターネットNo.1のソフトバンクになった
他社と比較して圧倒的な好条件を提示すれば、自然とプレゼンを受けた相手が受け入れたくなるのは当然のこと。

プレゼン案を練るとき、短期的な視点だけでなく
企業理念やビジョンに基づいて長期的な視点を持つことが重要。そして、自社にとっての利益をあくまでも長期的にみること。
このように考えると他社を超えるプレゼン案ができあがる。

◼︎リスクをチャンスにかえろ!
新車が難しいという提案なんか意味あるか!

プレゼンをする場合は原則、案をひとつに絞るべき。将来的に不確実なリスクを考えて萎縮したプレゼンを作ってはいけない。
孫正義はプレゼンをする中で、リスクや阻害要因を解決する役割を提案する。

◼︎プレゼン効果を劇的に高める10の方法
ファッションもプレゼンのひとつ
今日はユニクロのポロシャツできました

孫正義はプレゼンの目的に合わせてファッションを変えている。
エンドユーザーはカジュアル、株主総会はスーツ
プレゼンで伝えたい内容とファッションを一致
例:安くて高品質のプレゼンならユニクロ など

・経営者は身だしなみに気を配れ
ファッションはプレゼンのメッセージと強く結びついていなければならない。
ファッションは会社の状況に合わせる。認知度が低いときこそフォーマルに。大企業であれば柔軟に。
身だしなみは歯と髪にも気を配る。

◼︎言葉以外のコミュニケーション力
おまえはいい目をしている

心理学的にアイコンタクトができない人は自信のなさやうそをついている現れである。
プレゼンでは会場を見渡しながらアイコンタクトをとることが重要

・メモなしでプレゼンをするため
スライドのメッセージより理解してもらうために、孫正義は口頭説明をよどみなくする。
これができるのは、プレゼンなディスカッションを行なっているからだ。
スライドは話を思い出すためのトリガーの役割
プレゼンをする場合はリハーサルではなく、作成段階からの内容理解。

・演台に縛り付けられるな!
孫正義は会場を自由に歩く。プレゼンをしながらさまざまな身振りをする。身振りほ言葉の次にじゅなコミュニケーションである。
手の動きは自然で且つ自由でなければならない。
最も言いたいメッセージの部分で両手を広げる。
腕を開く動作は精神をオープンにしている。

・口調ははじめはゆっくりと
孫正義は非常に落ち着いたトーンで始まる。
これが、プレゼンが進むにつれてだんだと早口になっていく。時には声高になる。それは、聴取がプレゼン内容に同期している証拠である。

◼︎プレゼンの効果は共演者が決める
一度、トコトン議論しますか?
発言は内容だけでなく、誰が話すかで価値がかわる。

理解を広げるためには異なる意見の人と対談しろ!
孫正義・堀義人の対談

◼︎状況を楽しめ!
薄いのは事実だがペテンではない

孫正義の人を動かすコミュニケーションは
紳士さ、真面目さ、情熱さ、愛嬌、笑い
がバランスよくミックスしていることが大切。
本来のカンファレンスは聴衆を味方につけることである。

自社の実績や他社との比較をしたメッセージは時には反感をもらうときがある。そのようなときはジョークで包み隠す。 毛が抜けるまで頑張ったのはだれか?

◼︎質問を恐れるな!
正義の授業 線路の選択
走行している列車のブレーキ、警報が壊れている。
分岐点に差し掛かっているところ、そのまま、進めば作業員の五人が死ぬ。分岐した線路に入れば運転手が一人死ぬ。マイケル・サンデル教授は会場の聴取に聞いていく。
ある人は直進するといい、ある人は分岐にはいるという。正解は無いが、こうした議論をするなかで、さまざまな考え方をする人がおり、このような質疑応答のプロセスでより考えが深まる。
このように、正解がない選択の場合には質疑応答のプロセスはより効果的だ。

企業経営も同じことがいえる。
絶対成功の方法やリスクゼロの事業など存在しない。
ソフトバンクがほかのベンチャー企業と違って生き残ったの理由ひとつ
株主をはじめとする多くの利害関係者に、会社をよく理解してもらう努力を続けたからだ。

◼︎行列や集団は市場の起爆剤となる、最強のプレゼンテーションだ!
興奮と感動を皆さんと共有できて嬉しい

プロダクトライフサイクル理論
製品が投入されて、販売終了されるまで
導入期、成長期、成熟期、衰退期の段階。

導入=イノベーター、アーリーアダプター
これは新しいもの好きで、リスクをとっても新製品を購入する客層に販売をする。全消費者の16%
イノベーターは熱心なファン、自分独自の知識と価値感に基づいて購入する。

成長期=アーリーアダプター一部とアーリーマジョリティー 全体の34%
比較的慎重で、アーリーアダプターに相談しながら購入する。その後に成熟期、衰退期にはいる。

成熟期、衰退期=レイトマジョリティ
製品が市場に出回り、伝統的な製品として位置付けられてから購入する。50%

孫正義はこのアーリーマジョリティ向けに強いメッセージを送った。

◼︎数字の見せ方がプレゼンテーションの切れ味を
決める
多変量解析のできない幹部はやめてもらう

孫正義のプレゼンは非常に多くの数字が使われている。その数字はプレゼンのメッセージに合うように工夫が凝らされている。208ページ
画面を半分ずつグラフとメッセージで分けている。
自社の売り上げは棒グラフ
他社との比較は折れ線グラフ

・数字を理解できるメッセージに変換しろっ!
誰もが想像しやすいように数字をつかって例える。
212ページ 214ページ

◼︎世の中の声を集めて世の中を動かす
孫正義の情熱と真摯さ

自分の事業について熱く語るのではなく、日本や世界の将来を真摯に語りかける。そこに孫正義のプレゼンの魅力がある。

・情熱を持って人に伝えるために
孫正義は食べ物、金、車に興味がなくなった。
本質的なインセンティブとは、新しいテクノロジーをつかって、より良いサービスを提供し、社会を変革すること。

◼︎競合企業ですら同志だ!
志とは事をなす事

・志とは、ビジョンをその時代や背景や社会情勢から掘り下げて、それほど遠くはない未来に実現するべき目標として具体的にしめしたものだ。

・自らの志をプレゼンするときは、日本と海外を比較することで問題点が明らかにになる、
そして、問題に対して具体的な解決策をプレゼンする。

・志という観点に立てば、ライバル企業ですら同志である。複数の企業が切磋琢磨していくほうが、より志を早く達成できる。

◼︎プレゼンを作ること家庭もインタラクティブに
人生で最も幸せを感じる事ってなんだろう

・プレゼン案を練る過程で、ツイッターなどから意見を集めることで、よりプレゼンテーションに説得力がうまれる。

・プレゼン案を作成する過程で社内外から意見を集約することで、そのプレゼンは多くの人の共有物となる。

◼︎プレゼンを成功させる4つの準備

1.準備の準備
・プレゼンの時間を考える。スライド1枚の時間を決める。
・手元資料は配布しない。
プレゼンの内容や資料はウェブページに載せることや、終了後に配布することを伝えることで、聴衆は安心してプレゼンに集中できる。

2.プレゼンの環境に注意を払え!

3.会場の人々の心をつかむ 小道具 をつかえ!

4.動画をプレゼンテーションに活用しろ!
多くのIが集まりWeになる動画
スライドを使ったプレゼンをする場合の冒頭に動画を流すと聴衆の期待感が高まる。

◼︎プレゼンテーションのテクニック

・スライドの背景を削除しろ!
・写真の背景を削除しろ!
・グラフはシンプルにしよう

以上です。
プレゼンをする人はぜひ参考にしてくださいm(__)m

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