佐野SAのストライキ(ケイセイ・フーズ)

N島

丁度ヤフーニュースに佐野SAのストライキの話が載っていたので記事にしようかと思います。

元々は社長が会見しておりましたが、おそらくあの社長の傲慢さに問題があるのだろうなと思います。

普通に考えたらストライキとは最終手段であり、よほどのことが無い限り実施する事は考えづらいです。

パワーバランス的には社長の方が強いですし、余程の大手企業でない限りストライキを実施したらその後立場上厳しいモノになる事は否定できません。

ですが、パートの従業員レベルでさえそれを実施したと言う結果を考えるとそれをされる側に問題があるのだろうなと感じます。

ニュース記事の引用になってしまいますが、事の発端は佐野SAで出店しているケイセイ・フーズの総務部長の不当解雇が原因で、信頼が厚かったこの部長に現場の従業員がすべてついていったと言う話です。

ケイセイ・フーズの親会社である片柳建設の経営は悪化の一途を辿っており、2019年6月20日に、片柳建設のメインバンクが新規融資凍結処分を下したことで、従業員が取引先に払うアテもないのに納品を頼むことが心苦しくなり、売店のバックヤードから商品がどんどんなくなっていったそうです。

8月初旬には、バックヤードからほとんどの商品が消えてしまっていたらしく、そんな危機的な状況下で、社長の子飼いだった当時の総支配人T氏(まさかのT本氏?)による経費の個人的支出が露見したそうです。

T氏は会社の経費で700万円以上する高級車や、100万円相当の家電製品などに不適切な支出をしていたことが発覚したとのこと。

その結果、商品が搬入されないとなると、売り上げがたたないのと同時に、このままでは従業員の給料が支払われないような事態にまで発展してしまう恐れがあった総務部長が社長に対し、新たな事業計画を練って銀行から新規融資を取り付けてほしいと直談判した。

この緊急事態に、総務部長は商品の代金を前倒しで支払うことと、従業員へ3カ月後までの給与の支払いを確約することを記し、社長にサインを迫ったそうです

8月5日には社長も渋々サインをし、安心した業者から商品が再び納入され始めました。

従業員もこれで今まで通りお客様に商品を販売できそうだと、胸を撫で下ろしたそうです。

しかし、8月9日に社長から「資金繰りが苦しいので、取引先に覚書の条件を緩めてもらってこい」と申し入れがあったとのこと。

そこで部長は8月13日に社長へこう訴えたそうです。

会社の事情はわかります。しかし取引業者の皆さんにも従業員にも家族がいるんです。来月の収入がないかもしれないという不安のなかで働かせるわけにはいかない。お盆中は繁忙期なので、交渉は無理ですと。

その結果、この部長が不当解雇されたと言うのが事の発端のようです。

それで今もストライキは続いているわけですが、この部長に従業員がついていっているのも分かる行動と言葉があります。

それがまんま引用ですが下記です。

最後まで守りたいものは守らないといけない。従業員はみんな、一日でも早く現場に戻りたいと思っている。できることなら私も彼らと少しの間でも長く一緒に働きたい。今月の給与が従業員に支払われなかったときのため、労働組合に1500万円を供託しています。私にとってはすごい金額ですが、みんなで分けたらたいした取り分にならない。それでもみんな頑張ってくれているんです。

私は宮城県出身なのですが、東日本大震災のとき、故郷では亡くなったりケガをしたりした友人がたくさんいました。『今やらなくていつやるんだ』と自分を奮い立たせ、会社を辞めて復興に身を投じました。私が独身だからできることですが、貯金の8割を使った。今回もあの時と同じくらい大事な節目だと思っています。こんなことができるのは、本当に、一生に一度くらいです。

この言葉にこの部長の凄さが伝わってきます。

私財で1500万、会社から従業員に給与が支払われなかった時のために持ち出しで供託しているのですよね。

仕事しながら、自分についてきてくれた他の方のために貯金使い切って給与担保しているのですよ。

これができる人どれだけいるだろうなと思います。

そう、常に今目の前に居る相手にも家族がいるのですよね。

人の魅力とは

この記事で駄目な業者さんに発注を続けるカリスマ営業の話を書きましたが、相手の背後にいる人まで考える人が人望がある人なんだと思うんですよね。

多分、この部長さん、考え方を見る限り、物凄く仕事ができたと思うのですよ。

勝手に周囲が協力してくれる方だと思います。

しかも引き抜きで来ているわけですし。

翻って考えると自分が依頼する業者さんもお客さんも同じで立場があってその後ろに家族がいる。

頭に立つのであればそこまで責任を持っていないと伸びていかないのではないかと思えます。

まあどうしようもないと言うパターンも存在しますが、ただ、やはりそういった配慮がないと思えるような組織であれば、所属すれば悪い方に刷り込まれるリスクもあるなと思えます。

利他の精神は常に必要なんじゃないかと改めて思わされました。

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