経営者への道④〜ブレることの恐ろしさ〜

経営者への道

なんと恐ろしいことか、経営者とはこんなにもぶれやすい。
経営者と人くくりにしてしまうと失礼ですね。

わたしが営業支援しており、来月から顧問契約を締結予定の社長は、数年前に九州からやってきて、このたび、九州でもおこなっていた福祉事業を手掛けることになった。お付き合いして3ヶ月となります。その間、私も修行のつもりで自分の経験を活かし、不動産物件探し、事業計画の見直し、営業資料、リストの作成、数度にわたるモーニング打ち合わせ、理念の建立、土曜日のほとんどは物件探しで同行など、会社を立ち上げたばかりのところから、とてもいい経験をさせていただいております。

ひとつだけ、とても許せないことがあり、これは私が経営者になるためには、かならずぶち当たるアジアの壁だと思いました。

それは、信念がなくぶれまくっているということです。

会社を設立して、まだ数カ月。まだなんの事業もできていません。というのも、福祉で使用するための不動産が見つからないのです。社長は数年前に都内に引っ越してきてから、それ以外の土地勘がありません。そもそも、どこを拠点にするかの根拠も曖昧で、23区内、西東京、千葉エリアとあっちこっち物件探しをしていました。

エリアによって所得層も違えば、福士福祉需要もちがいます。また、そこで働いてもらう職員の給与もちがいます。そして土地勘もない。
そんななかで私がお伝えしたのは、一度、エリアを決めましょう。そして、数件の不動産屋に問い合わせてだめだったからといってエリアを変えずに、都心から離れた不動産に絞りましょうと。理由は、住宅街で福祉事業をやるには、近隣のり会を得られない可能性があり、大家さんが貸さない、さらには遠く離れた戸建てのほうが、空室の可能性もあり借りやすいからです。
これは、不動産賃貸の経験があればだれにでもわかることです。

一度はそのように決定し、どんなにいい物件があっても千葉エリアでやる!という誓いをたてました。それに費やした時間は2時間。社長もご納得です。

その2日後、社長のラインにて、「西東京エリアで良い物件がみつかった!そっちでいこう!」

おおおおおおおおおおいいい!!!!!!

事業計画を一緒につくったときも、賃料が10万も違うし、2日前に千葉エリアにしようときめたやなかーーい!!

ラインにて
T本「あれ、社長、一昨日その話しませんでしたか?千葉エリアでいこうか!と。」

社長「そうなんだけど、焦っちゃって。」

事業計画では賃料15万
西東京エリアでは25万

おおおおおおいいい!!

事業計画の意味ないやんけ!!

結局、西東京エリアですすめることになりました。
しかし、また、問題が。

物件が決まったと思っていたのは、社長の勘違いで保証会社の審査が通っただけとのこと。
またか。。。

以前も同じようなことがあり、社長と不動産屋の認識の違いが生じていた。

「社長、最終的な決定権は大家さんにあるので、大家さんか管理を任せている管理会社にOKをもらわないとだめなんです。。
不動産屋の営業マンはただの仲介。決定権はないんですよー
不動産屋のやりとりは、私に任せてもらえませんか?」

と、不動産屋とのやりとりはの担当することになりました。
話をよく聞くと、社長の勘違いもあれば勘違いさせる言い方をした不動産営業マンの両方悪し。だってまだ2年目ですもんね。仕方ない。

その後もとこんとんやりとりをして、なんとか25万円の物件を1万円値引きして、契約までもう少しというところまできましたが、まだ確定ではありません。管理会社と大家さんは、まだできたばかりで収入のない法人にたいして、まだ悩んでいたのですね。

そこで社長
「福祉事業どうしようかなー、先に貿易事業やろうかなー
保証会社が通ったのに貸さないのなんてありえない!自分たちは足元みられているんだ!そんなんなら取引やめにして貿易事業からやったほうがいい!」

おおおおおおいいい!!
なんだこのブレ!ひどいな!!
あたりまえやん。福祉の理解がある人どれだけいるとおもってんのや。そこをしっかり紐解いて、信頼してもらう努力は必要じゃん。

「社長、管理会社にいって顔合わせて挨拶にいきましょう!そこで、しっかりとなぜ、福祉事業なのか、どうして、いきたいのか、熱く語りましょう!あと、大家さんとか管理会社の信頼をえられないのであれば福祉事業の申請をするところまで来てもらって確認してもらいましょう!」

そうなんです。結局、不動産仲介の営業マンに言ったところで伝言ゲームなんです。まだ2年目だし。
営業もそうですが、決定権あるひとか、もっともそれに近い人に納得してもらわないとだめなんです。
また、収支の信頼性よりも、本当にを貸した家を福祉事業に利用してくれるのかが心配なんですよね。違う用途で使われたら困るわけで。

社長
「都庁にくるなんてバカにするのもいいかげんにしろという感じです、それはルール違反です。それなら辞めてやりましょう。」

お?お?そうは言ってないぞ。というかルール違反とはなんだ?
そもそも、もう少しのとこで事業開始できるのに捨てるのか?
福祉に対する思いより、プライドのほうが勝るのか?

結局、管理会社に説明しにいくことになりましたが、
今日のライン
「やはり、千葉エリアにしませんか?家賃が10万もちがいます。西東京エリアでやることにメリットはあるのでしょうか?職員確保、医療機関確保できますね?1年、2年してから始めたほうがいいですかね?もう事業計画より2ヶ月遅れてイライラしてます。」

それをキメるのはあなただーーー!!!
こっちは振り回されてイライラ。。

「おはようございます。最終的には社長の判断なのでおまかせしたいとおもいます。
千葉に限定することも以前は検討したので、それはそれでいいのではないでしょうか。私も、前々からお話している通り、職員の確保と育成が問題だとおもいます。
だからこそ、最初は社長が施設長になる必要があるとおもいます。
予定通り行かないことのお気持ちはよくわかります。
しかし、そこは冷静にご判断ください!
だからこそ、事業計画があるとおもいます。管理会社でいうと、それはいろいろです。私の感覚でいえば、とくに問題ないとおもってます。
病院確保も職員確保も、いずれ施設事業をやるなら、いつかは必要になります。今やるか、数年後にするかの問題かなと。
ご判断はおまかせいたします。m(__)m 」

と送りました。
いやー、トップがブレると大変ですよね。本当に。
私は、一人施設長候補として紹介しているんですよ。。
社長を信用して。その人に申し訳ないじゃないですか。だから人って本当にわからないです。
3ヶ月の付き合いでいろいろ見えてきました。自分の大切な人を紹介するには、まだ早いです。

ということで、貿易事業にいくなら私は降りると言ってますー。

営業コンサル代行をやるときは、こういう経営者がいることも覚悟しないといけないですね。
ただ、稼ぐ為に自分を殺すのはやりません。志のある経営者とともに歩みたいとおもった今日この頃です。

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