こんばんみ。今日はBOOKOFFで購入した108円の本の紹介です。
というか、皆さん本日から10月です。そして本日から消費税10%です。どうでしょう、消費税が上がった感がありますでしょうか?
私がいち早く、増税を実感したのがドトールのコーヒーです。毎朝だいたい出勤前にドトールで読書をするのですが、いつもコーヒーを頼むと220円だったのですが、224円と言われてちょっと焦ってしまいました。よく考えれば、そうか消費税あがったんだったと。コーヒー1杯の値段で、しかも4円上がっただけで相当高く感じでしまいましたが、私はよほどのケチなのですね。
自分のケチを改めて実感した日です。来年には車を買い替えようとおもっておりますが、例えば200万円の車だったら消費税込みで220万円です。2000万円の家を買ったら200万円の消費税です。いやーなかなか高いですよね。
消費税の歴史を振り返ってみると、3%を導入した1989年の竹下内閣が初めてでしたよね。その後、1997年の橋本内閣で5%にUP、そして2014年の安倍内閣で8%の導入、さらに今年、2019年に10%となっていきましたね。
もっとも消費税が高い国がハンガリーで27%、もっとも低い国でカナダと台湾が5%だそうですよ。
ハンガリーには驚きですね。
フィンランド、デンマーク、アイスランド、ノルウェー、オランダは税率20%以上という数字ですが、幸福度の高いランキングではベスト5だそうです。税金が高くても幸福だなんて素敵ですね。幸福度の指標ってなんぞやっておもいますが。
ハンガリーは税率世界1位ですが、幸福度では62位だそうです。なんとまあ不思議。
ちなみに今現状のT本の幸福度は期待値も上乗せして、90%といったところです。
経営者になるのは通過点ではありますが、毎日の積み重ねの努力を継続させ、人生を満喫したいとおもいます。
リッツカールトン 超一流サービスの教科書
■お客様にとって唯一の存在になるには
ビジネスの現状をいますぐ改善する方法は、とてもシンプルである。
今できる最高の、ただ一つのことは、お客様と一対一で向き合い、心から支持され信頼される関係を築いていくことである。お客様の心を掴んだとき、すべてが一変する。あなたの会社は、彼らにとって唯一無二の存在となる。
恋に落ちたようにお客様のまなざしは、あなたの会社だけに注がれる。
事業の規模にかかわらず、高い収益と安定した基盤を確保するには、とにかくお客様の心を掴むことだ。
どんなときにも一貫して支持してくださるお客様を獲得するためには、時間をかけて、お客様をしり、情報を蓄える。
どこで、買っても同じ、どこを利用しても同じという評価であれば今の時代、致命傷になりかねない。
現在、どんなにライバルに圧倒的に差をつけていても、技術、地理的条件、ブランド力で地位を築いてもいずれそのビジネスモデルは他に取ってかわられる。
変化の早い時代だけに、予想以上にその日ははやくやってくる。
ありふれた存在に、ならないためには、お客様との間に信頼に基づいた人間的なきずなを育み、末永く維持することだ。
そこからもたらされる恩恵は計り知れない。
これから紹介する原則は、弁護士事務所、レストラン、銀行、ツアー添乗員、病院などで実践され豊かな、実りをもたらした。
これは単に収益という数字が反映されるわけではない。
顧客ロイヤリティを高めようとしていくうちに
仕事への誇りが高まり、人格が磨かれ、前向きな人間関係を築く能力が開花していく。
顧客ロイヤリティを高めるには大変な努力と思慮深さが求められる。
■01 脚立に乗った営繕係
最高レベルのサービスを実現する
ホテルのロビーで営繕係が脚立にのって電球を交換している。すると入り口の外から女性と子供がプールから戻ってくるのが見えた。女性の両手には荷物やバックがあり手がふさがり、ドアをあけることができない。営繕係は脚立を降りて、入り口に向かい、ドアを開けてこう言った。「お帰りなさいませ、プールはいかがでしたか?お楽しみいただけましたか?」と。エレベータを開け、お客様を見送った。
セミナーでこの話を聞いた経営幹部はとても羨ましいという。リッツカールトンでは、まだまだこの女性に対して、改善することはある。好感のもてる行動だが、受動的だった。実際にこのレベルより低い対応は決して珍しくない。お客様の心をつかむには、受動的なサービスでは十分とはいえない。もっとレベルの高いアプローチが必要である。
お客様が何を必要としているか、あなたの会社が、システムが、スタッフが一人一人予想し、お客様が意思表示をする目に、お客様が気づかないうちに対応したときに”魔法が起きる”
-担当業務と目的
本当にお客様の立場に立つということは、お客様が意識せず、気づいていなことを先読みして行動することである。
例え、電球係でホテルに勤めているとしても、業務は雑務だとしても、ここにいる目的を『ゲストに忘れがたい経験をしてもらうお手伝いをする』
思い浮かべれば、脚立を降りて、母親のためにドアをあけるだろう。
■顧客満足の4つの要素
完全な商品、気配り、タイミング、トラブル解決
顧客ロイヤルティを高める非凡なサービスについて学ぶには基礎を築いておく必要がある。
最初にお客様の基本的な期待をうわまわる方法をマスターする。お客様がの満足の状態をしること。お客様が満足するということは、自分の欲求が納得のいく形で約束通り実行されたときに満足する。しかし、いちずに支持してくれる段階まで達していないお客様は、あちこちで市場を探検する。まだ視線はあなたの会社にくぎ付けになっていない。
お客様は次の4つの要素を継続的にけいけんすると満足を味わう
1.完全な商品
2.気配りの感じられる引き渡し
3.ぴったりのタイミング
4.トラブルを適切に解決するプロセス
1.完全な商品
お客様は欠陥のない商品とサービスを求める。
お客様には予測できる範囲で、”完全な商品を提供できるように設計”することが大切。
例えば、商品を10件受注したときに必要となる人員が1人としよう。100件まで受注するとしたら、何人必要か?10人?
もしかしたら、病欠が出るかもしれない、無断欠勤がでるかもしれない、そうなったときにお客様を失望させないために、予測できる範囲で、”完全な商品を提供できるように設計”することが必要だということ。
2.気配りの感じられる引き渡し
完全な商品を忌避渡すには、人当たりのいいスタッフが気配りに満ちた態度でおこなう。商品だけでなく、渡すときの印象も重要。
満足は数値では表せない。
どんなに完ぺきな商品でも、それを完全な状態で引き取っても、商品提供者の対応が悪ければ、感情レベルで満足できてはいない。
逆に、たとえどんなに気配りの感じられる接客でも、肝心の商品やサービスに欠陥があるのではとうてい満足はできない。
満足=接遇100%+商品100%
3.ぴったりのタイミング
アイフォンやスマートフォンがが大活躍する今の時代、商品やサービスの引き渡しの納期はお客様が決定権を握るようになった。
商品が完全でも、気配りのあるスタッフが届けても、納期に遅れれば”欠陥品”とみなされる。
インターネットの世界では、アマゾンドットコムが迅速な商品の配送を実現して一気に納期の水準を上げた。
そして、オンラインのスピーディー配送に慣れたお客様は、オフラインにも同様のスピードと正確さを求める。
待たないという原則を曲げるのは、美術品、オーダーの高級家具、グルメ料理など、自分のために、つくられたものだけだ。逆にあまりにも、早いと品質を疑われる。
→料理であれば作り置きか?
ようするに、お客様にとって、ピッタリのタイミングの定義を学ぶこと。自身のタイミングを優先しないこと。
−トラブルを適切に解決するプロセスを用意しておく
トラブル解決=お客様の満足を修復することが適切な解決なのである。
サービスのトラブルを適切に解決すれば、なにもトラブルがないときよりも、お客様の心をつかみ支持していただけるようになる可能性は高い(研究と経験から100%いえる)
=印象を塗り替えられる
それはなぜか?
それは、トラブルが発生して初めて、お客様に私達のサービスの真髄をご覧にいれる機会ができるからだ。
トラブルとは、そういう明るい側面をもっていると念頭においておくこと。
トラブルを対処するときの言葉も、重要となる。
使う言葉が適切でなければ高く評価してくれない。言葉はブランド力を決定づける重要な要素である。
■技術としての言葉
ひとつの言葉もおろそかにしてはならない
多くの企業は、広告で使う言葉はとことん検討しても、従業員がお客様と会話するときの言葉については神経をつかっていない。
どれほどレベルの高いブランド戦略を実行しても、お客様があなたの会社に抱く印象は日々の会話で決まるといってよい。
・商品がいかに完全であっても、お客様にそれを伝えなければ完全であると実感してもらえない
・スタッフがどれほど善意にあふれ、技術的に非の打ちどころがなくても、不適切な言葉を使えばお客様を遠ざけてしまう。
・クレームが寄せられた場合、適切な言葉を使うことが解決への早道となる。
-適切な言葉と言い回しを集めた用語集をつくる
ザ・リッツカールトンの初代社長のホルスト・シュルツは、ラグジュアリーホテルブランドにふさわしい言い回しを直属の部下らとともに検討し定めた。みんなが同じ言葉遣いをすることでアイデンティティを共有し、りっつスタイルという独自のスタイルを、ホテルスタッフの一人ひとりが生み出しているのだという実感が芽生えた。
よろこんで、ただいま~いたします、かしこまりました
といった言葉を統一させることで、ホテル全体に一体感が生まれる
禁句にしたのは、あなたたち、オーケー、みなさん、ねえ など
自分たちの会社でぜひ実践してほしい
決して、貴族につかうような言葉とはいっておらず、その会社のそのお客様のに合わせた言葉遣いを会社で、従業員で一体感をもって研究してほしいということ。
-押しつけがましい言葉ではなく、お客様をほっとさせる言葉をつかう
・相手に恥をかかせない
気さくな雰囲気な現場で、「やあ」とあいさつされて、「はい、こんにちは」と答えた場合、相手はどう感じるだろうか?お客様は一瞬、言葉の選択を誤ったと感じてしまうかもしれない。状況にあわせて、親しみのこもった言葉遣いをする必要がある。
・押しつけがましくない
不適切な用語を作成する際、リストは短く、誰にでもわかりやすく、学びやすいものにするとよい。
-言葉の受け取りの違い
自分ではなく、相手を、相手のバックグラウンドを尊重し、そこに自分を加える
二人の人物に同じ話をしても、二人ともとらえ方がちがくことはよくある。
なぜ違いが生まれるのか?
大きなカギを握るのは文化の違い、それぞれが時間をかけて作り上げられた思い込み、伝統、価値観が文化の違いを生む。とくに外国人をビジネスパーソンとして迎えるときも、一つの言葉で悪い印象を与えかねない。それを防ぐにはあらかじめ、異国の文化を学んでおくこと、そして、日ごろから異文化コミュニケーションのスキルを上げることをお勧めする。
お客さまを集団としてみるのではなく、ひとりひとり、異なった存在として考えるという原則を忘れないように。
-言葉には限界がある
何かを伝える際、言葉よりも視覚に訴えるほうが効果的なことも多い。
お客様がきたのにもかかわらず、背を向ける職員など・・
例えば道案内、ホテルの化粧室など、言葉で説明するだけでは伝わらないこともある。かならずその場所までご案内差し上げるほうがよい。
-電話とインターネットで使う言葉、コミュニケーションの方法
スクリーニングはしない
どんな人物であれ、電話だけで、相手を判断せず、あなたと話がっているなら『まずは話をきく』こと。その方はいずれお客様になる可能性もあり、場合によってはビジネスパーソンとなることがある。さんざんふるいにかけて対応しない、待たせるようなことがあれば、お客様は遠ざかるばかりだ。自分は適任ではないのであれば、速やかに、礼儀正しくしかるべき人物につなげること。それでもスクリーニングする必要がある場合は、スクリーニング手順をつくり、相手への気遣いを忘れないように対応する。
✖不適切な通話
スクリーニング
・名前をおっしゃっていただけますか?
・その件につきましては存じておりますでしょうか?
・どちらの△△さまですか?
・ご用件はなんでしょうか?
〇適切な通話スクリーニングの例
かしこまりました、△△にお名前をお伝えしてもよろしいでしょうか?
事実、昔からの多くの大物たちは自ら電話に出ていた。あのサムウォルトンもそのひとりだ。
-よい電話応対とは、まずは受話器をあげること
呼び出し音を1回、2回きいたら出ることを徹底する。3回以上なってから出ないようにする。
理由は、3回なると12秒経過している。これだけ待たせると電話を掛けたひとは心配になる。5~6回は不満を抱く 8回~9回はいら立ち 11回以上は怒りと不安になり電話を切る。
■リカバリー サービスの失敗を挽回する
サービスの失敗を挽回するには、訓練が必要だ。
そして、失敗は、会社にとってまたとないチャンスを発掘するスキルを身に着けることでもある。
−サービスを見事に挽回するための4つのstep
①謝罪し、許しをこう
お客様の気持ち理解し、悔いている事を伝え、お客様が求める謝罪の中身を把握する。お客様は、あなたが心から申し訳ないと思っているかどうか確認したい。お客様は自分が重んじられているという実感を求める。
謝罪のしかたには十分気をつける
ご容赦ください✕→謝罪を受け入れてくださいと、命令しているのと同じ。
おっしゃることが正しいのであれば、謝罪いたします✕
→これは、お客様が嘘をついていると言っている
お客様の心に届く謝罪をするには、「わかってもらえた」と思われるまで共感し続ける必要がある。
サービスの失敗を挽回するというプロセスは、人と人との関係の中で心が動く、非常に個人的な瞬間に到達するプロセスなのである。
謝罪のペースを落とし、続けていくと最終的には怒りが鎮まりどこかで気持ちが通いはじめたSignをだす。
「あなたの個人的な落ち度ではないことはわります」など。
②お客様の不満を、一緒に洗い出す
step1でお客様と気持ちを通わせることができたら、お客様が望む解決をさがす。直球にお客様のミスを指摘するような言い方は、step1ができて、初めて成り立つ。「パスワードはただしかったですか?」など。ただ、基本的には指摘をこちら側のミスの様に遠回しに伝えることができる。「回線がうまくつながってなかったかもしれません」など。言い換えが充用となる。
③ミスが起きてから20分以内お客様に連絡をいれ、進捗状況を説明する。修復後も引き続きやり取りし、誠意と、感謝を伝える。
step3問題に対処しフォローする
お客様には、標準以下のサービを提供したので改めててきせなものを提供する。ただ、これだけではまだまだ足りない。お客様は、ミスによりストレスを感じ、不便なおもいをしたことでいつもどおりのペースで、進むことができない。不当な目に合っているというお客様の思いを消すには余分に提供することだ。余分な提供の内容には、物質的なものに価値をおかないお客様もいる。今回のミスの改善策をお客様なりに、考えあなたの会社で活かしてもらいという人だ。しっかりと耳を傾けて提案を無駄にしないことを伝えること。
お客様へのフォローにかかせない要素
すみやかな対応、会社全体で、その場限りではない
3点だ。
すみやかなフォロー
たとえ、自分の部署がトラブルを起こしていなくても、トラブル元の部署に引き継いだとしても、最初にコンタクトをとった担当者が、その後のフォローを入れることで、いち早く状況を把握し、解決していれば、連絡をいれてフォローすることだけで顧客満足度を高めることができる→些細な気遣い
会社全体でフォローする
あるお客様へのミスが生じた場合、その情報はただちに組織全体で共有しなければなりません。
なぜなら、ミスが生じたお客様と、今後関わるのであればその情報を踏まえた上で接触する必要があるからです。当人でなくても、組織の人間全員でフォローすることが重要。
その場限りでないフォロー
一件落着したあとでも、メールや手紙でフォローする。お客様に与えるインパクトは手書きの手紙か直接の電話にかなうものはない。
step4
問題をくわしく記録に残しトラブルの傾向を把握する。
また二度と同じミスの内容に対策を講じる。
問題を解決しても、記憶が薄れないうちに記録に残す習慣をスタッフが見つけるようにする。どんなトラブルでも詳細な情報を漏れなく記載する。
文章としてのこすのは、トラブルの傾向やパターンを把握して、潜在的な要因を特定するためだ。
・多くのお客様は、言い訳を嫌う、会社の組織構造を説明しても無駄。うちの部署ではないでは納得しない。
・問題解決はお客様の信頼をアップすることができる。この体験を全員で共有するとお互いの絆が深まる。
・問題解決方法を勝手に決めつけてはいけない。必ず希望を確認し、たとえ不条理でも退けたりしない。
・公正や正義でお客様は好感を持たない。お客様は、とても手厚く処遇されたことに感情が湧き上がる。
・問題解決は貴重な学びのチャンスだが、お客様の目の前でスタッフを懲らしめたり鍛えようとしてはいけない。
・当然のことをしてるのに、お客様に対して特別待遇していると勘違いをしてはいけない。
・ひとりのお客様への心をつかみ末永くお付き合いいただくことの価値を常に念頭におく。ひとりのお客様が10年、20年と購入してかださればそれだけで相当な収益となる。それを数値化してみると驚くほどの価値となる。
−自分の体験から吸収して態勢を整える
失敗をリカバリーする方法、なぜ失敗したかの根拠を探るのは、自分自身がお客様へのサービス提供時の経験だけではない。日ごろから、アンテナを張ることで、自分自身の体験をもとに探ることもできる。
例えば、新しいテレビを購入したが、自宅でコンセントにさしてもまったくつかない。購入場所へいき、返品の手続きをしようとしたが、不愛想な店員が対応し、しかも「ちゃんとコンセントに差し込んだか?」といってきた。結局新しいテレビに交換して持ち帰ったがしっかりとついた。
購入した側の気持ちとしては、顧客満足度が高かったといえるだろうか?
なぜこのような満足度になってしまったか、検討する。
そもそも不具合対応に適切な人員だったのだろうか?
また、一切の謝罪もなしに、コンセントにつないだか?と聞いたタイミングが早すぎた。またその言い方も。
客が求めることを担当者は知ろうとしたか?
客が受けた損害を想像したか?時間、口論、フラストレーション、車に積んだ時のシートの傷まで想像できただろうか?
ようするにこの担当者は、顧客満足度を高めるのに品物を交換すればよいと見誤っている。
-お客様のクレームには誰が対処するべきなのか
クレームには全員で対処するべきだ。といっても全員が等しくお客様にかかわるということではない。大切なのはすべてのスタッフが多少でもサービスに関わること。
お客様からの「誰か責任者を呼べ!」と言われたら
二つの指針がある
①マネージャークラスを呼ばなくても解決できるものは現場で解決できるようにスタッフに裁量を与える
②やむを得ずマネージャーを登場させる場合は、ふたつの分野に際立った能力を備えた人物に限る。
ひとつは問題解決に熱心に取り組み、手際よく対処できる能力。もうひとつは、人に対して共感できる能力。
=対処能力と共感力
クレーム処理を担当する部門をつくるのは古いスタイルでありお勧めしない。それよりも、挽回するための行動をひとりひとりが起こせるのだと教えよう。
「私では判断しかねるので、マネージャーでなくては・・」
としかいえないようではお客様は大いに気分を害する。
→裁量権がない。または問題意識が個別レベル
制服を身に着けている以上、そこの社員である以上、会社の代表としてお客様に接するのは当然のことだ。
リッツカールトンでは、すべてのスタッフに裁量をゆだねてお客様へのサービスを任せている。お客様からのクレームに対処するために、ひとりひとりのスタッフはお客様ひとりあたり、2000ドルまで使うことが認められている。
つまり、お客様に対して杓子定規な態度や出し惜しみをすれば、かえってお客様を刺激し、要求をエスカレートさせる傾向がある。
これを始めてからというもの、ほかのホテルでも実践したが、スタッフに与えられた裁量金額を超えるケースはひとつもなかった。
=ゲストを大切にするという経営者の信念
今日ではますますツイッターなどにクレーム内容をアップするケースも増えている。それを食い止めるためには現場スタッフの迅速な対応が求められる。
−みごとに心の機微をつかむミスト気づかれないうちに挽回
新規顧客獲得のためのプロモーション販売で、契約してもらった方には素晴らしいギフトが送られる。しかし、やってきたのは既存顧客。販売員はどうしたか?
既存のお客様なのに、新規顧客よりぞんざいに扱うことはおかしいと考え、対象ではなかったが、ギフトを特別にわたした。気まぐれな新規顧客よりも、会社の中核となっている既存顧客を大切にしたこの行動、あなたの会社ならどう評価されると思いますか??
大切な言葉
このお客様のかわりとなるお客様はいない
お客様を失うことは悲劇だ
現在の市場が巨大だから既存顧客を見切ってもよい、いくらでも代わりはいる。と考えたデトロイト自動車は、最終的に中核となる顧客はいなくなった。
−リピーターになりたくなるシステムをつくる
どんなに顧客データの統計をとっても、すべてのお客様を満足させることは不可能。
良いサービスとは、お客様にあわせて調整して、あつらえていくものだ。
顧客追跡システムを構築し、お客様の好み、取引、嫌いなもの、最近の事情、これを記録し保存する。
お付き合いで役に立つものであれば、どんなものでも保存する。
−記録し共有する際のたいせつな原則
原則1 シンプルなシステムを保つ
追跡する情報の種類が多過ぎてはいけない。
本来の目的は、お客様と1対1で、暖かく交流しお客様が大切にされているという感覚を味わっていただくことだ。
リッツカールトンでは、お客様の好みを一度の来店で把握し各スタッフが記録する。次回の来店では要望される前におこなえるように。
最初は5つの好みを記録する。そのうち3つは最低満たすことをめざしたのだ。
これこそ、心のこもったおもてなしである。
お客様からの期待することとしては
一言でいうと、「我が家のような場所であってほしい」
具体的には
1子供のときのような親が何もかもやってくれる家
2身の回りのものを買い揃えてある
3食事も勝手にでてくる
4家を出るときには別れを惜しみまた会えるのを楽しみにする
結論、「魔法のような家」のこと。
原則2
お客様にとって重要なことはシステムの一部となる
システムにいれる項目
トラブル(起こったこと、起こりうること)すべて
商品、サービスの好み
以前アンケート調査の内容
お客様と会社、元社員なども含める接点
購入履歴、利用回数
プライベート
原則3
入手した情報は直ちに活用できるようにする
人間ドック専門病院を想定してみよう
待合室でまっていると、オークションの競売人のように看護師が起きたの名前を呼ぶ。これはあまりいい気持ちはしない。
お客様に満足してもらい、肯定的な口コミにつながるように改善すべきだ。
たとえば、貴族や王族を相手にするときはどうだろう?
名前、年齢、服装、特徴をメモし、受付からカルテとメモを一緒に看護師に手渡される。そして、順ばがくれば、本人のところへいき、暖かい声をかける。
原則4
好みは変わる 決めてかかってはいけない
好みの追求は裏目に出ることがある。
その日の気分というのは、誰にでもある。コーヒーではなく、紅茶のときもある。その場合は、今回もコーヒーで宜しいですか?と誠意のこもった態度で伺う。
原則5
お客様の幸福度をはかる
店に来店してからでるまでに1から10までの幸福ランクをつけて、必ずや9をめざすもの。
原則6
硬い表情はすべてを台無しにする
人にとって自分の名前は「もっと甘い響きである」とデールカーネギーは言っている。
名前はただ呼ぶだけではだめだ。コールセンターのように機械的に感情もなく、会話の中に取り込まれると、意味がない。
−サプライズはリスクが高い
オンラインでもオフラインでも
情報収集からのサプライズはすべてが喜ばれることではない。個人情報とは怖いもの。情報収集の目的は、お客様に仕えることであると念頭においておく。
お客様に対しては、必要な情報以外は要求しない。提供依頼するときには礼儀正しく。
情報収集する場合の原則
1.収集するさいに十分すぎるほど理由を説明。
2 必要な場合以外、生年月日をたずねてはならない。
3.質問ひとつひとつを吟味する。
情報収集する際は、思いとどまる必要はない。十分に注意を払った方法で収集し、丁寧に取扱えば、会社として成長するために、これほど重要なことはない。
■06
先を読んで商品とサービスを提供する
プロセスの主導権を握る
−お客様の立場で考える会社にする
お客様がホテルに到着する前に、どんな点を評価するのか、スタッフ全員で把握することが目標となる。
そして、お客様のタイプ別に求められていることを明確にしていく。
レストランの例
ひとりで食事にきているお客様。まわりには家族やカップルがおおい。このお客様のストレスを軽減するにはどうしたらいいだろうか?お客様を観察していると、読み物を持参していることがわかった。
次の日からひとりで来られるお客様のために新聞やら本やら選んでもらえるシステムを導入した。
自社のサービスの質を確認するには、スタッフに無料で利用してもらうことがよい。ただし、詳細なメモをとりながら。可能なら匿名を通すべきだ。
−不備を排除する技
MR BIVミスタービブ
これ以上ない品質改善システム
不備や不具合を見つけ出す方法であり、非常に効率的で容易で見つけやすい。
5つの言葉
ミスmistake
やり直しrework
故障breakdowns
非効率ineffciencies
ばらつきvariation
会社のどんな部署でも上記のミスタービブの状況に居合わせたスタッフはただちに、適切な人物に対処を促すだけでなく、させなくてはならない。
この5つに対処するとき、表面ではなく、根本をつきとめる必要がある。
そのために5つのなぜを考える。
問題 ルームサービスの遅れ
なぜ? ウェイターたちがエレベーターで立ち往生しているから。
なぜ?エレベーターが客室清掃係に独占されているから。
なぜ?客室清掃係がリネン類を乗せているから
なぜ?リネンが不足しているから
なぜ?リネンの在庫が客室の8割しかないから
どんな内容の仕事でも同じことである。
商品をしっかり点検し、効果的なシステムで改善できる状況を整えなければ、最高の商品を一貫して、届けることはできない。
新規参入の場合、競争力の格差をこれで補うことができる。
−メッセージを無にしない
業務改善システムで問題がおきたとき、決してスタッフを叱責してはならない。なぜなら、二度以上あるようならそのシステムは、欠陥品だからだ。
プロレスそのものに手を加えることが、解決策である。
引き継ぎを減らすことでミスを排除する
一番、お客様にストレスを与えるときは引き継ぎだ。トヨタレクサスは、引き継ぎを減らすことで顧客満足度を高めた。
−会社ぐるみで無駄を抑えて価値を高める
トヨタ式7つの無駄
1運搬の無駄
2作り過ぎの無駄
3動作の無駄
4手持ちの無駄
5在庫の無駄ろ
6加工の無駄
7不良品を、作る無駄
ゼロックスのメソッドを取り入れる
ゼロックスのメソッドは、非常に有益で、無駄の多い状況や業務上の問題の解決にチームで取り組むには非常に効果的だ。
step1
取り組むべき問題を確認し選択する。
step2
問題を分析する
step3
解決案の選択肢を用意する
step4
最適な解決策を選択し、実行計画をたてる
step5
解決策を実行する
step6
解決策の評価をおこなう
最高のサービスに対して、お客様がこちらに、与えたくれるのは数字ではなく漠然とした感情のみ。
効率化は無駄を省き、価値を創造する。
サービスを軸とした企業は、しばしば効率化という、名のもとにサービスの極めて重要な部分を切り捨てがちだ。
たとえば、購入後のサンキューカード、新規のお客様に対する直筆の手紙、ウェブサイトのめったに使われない機能など、これらはまだ削ってはいけない。
なぜなら、お客様にとってどれだけ、大切な意味を持つのか気づいていないだけかもしれないから。
第一に
人は、日々のくらしのなかで強い愛着を感じている。
合理的な説明は難しいが、仕事、人間関係、旅行など、心地よい経験を何度も味わうとその状況に愛着をおぼえることが多い。
こう考えると、取り立てて反応がなくても、お客様にとっては深い愛着があるかもしれないものを削る必要はない。
難しいのは、お客様自身が愛着に気づいてない場合である。
もっと一般的には、
人は、快い経験に対しては無頓着だ。どの部分が快いなど自覚できていない。
人は自分の気持を正確に掴むことはできるが、なぜそうかんじるかに、ついてはあいまいにしか説明できない。
快さ源をつきとめることがとても下手である。
どんなに、サービスに、ついて5つで回答してくだいといっても、正しい回答ができない。
だからこそ、廃止すべきでないこともあるということ。
リーン生産方式
→お客様にとって、明らかに価値のあるものだけを重視する
サービス業は何ひとつおろそかにできないのである。
お客様との接点のどれひとつをとっても手を抜くことは許されない。
−インターネットでは過去のデータをもとにしてニーズを先取りする
インターネット経由のお客様には、ニーズを先取りして提供する機会をつくりだし強化するためには、ソフトウェアのアルゴリズムが活躍する。
人はなぜだか、サービスで先手を打たれるとうれしくなる。
−お客様の実感を知るためにツールを活用する
お客様の視点をとりいらるためには、顧客アンケート、綿密なな調査、覆面調査サービスなどがある。
①現場でアンケートをとる
3から7問の簡単なアンケートであればこたえてもらえる可能性は高い。
②綿密な調査
会社の規模にかかわらず、とても有効。調査データが膨大な場合は、外部の専門機関と協力するほうがはやい。
・お客様の好き嫌いのニーズについて、どうしても知っておきたいことを説明する。知りたいことを明確に表現して理由を素直に説明する。
・自由記述形式を盛り込む。思いもよらない奇抜な回答があり、お客様が自分自身でについて、語るチャンスにもなる。
・有効な回答を引き出せるような質問と導入部を設定する。
お客様に数値を押し付けると、混乱や苛立ちのもととなる。
また、最初は総合評価をもとめること。
直感で反応でき、もっとも重要だからだ。
美辞麗句はアンケートの最後につかうこと。
最初に使うと評価があまくなる。
・お客様の心をつかんでいるかどうかを確認するには、「また訪れるつもり」「推薦したい」
たいう2つの項目について訪ねてみる。
この2つが最高ランクの評価がつけば、間違いなく彼らの心をつかんでいる。
③覆面調査
■スタッフ 採用、オリエンテーション、トレーニング
さらなる向上
−適正のある人材を選ぶ
スキルよりも才能を重視する。
もっと言えば、しっかりと考えることのできる責任感のある人物、人を心地よくさせるコツをわきまえている人物を採用してみる。
業務担当としてピッタリの履歴書を持参した応募者よりもそちらを優先する。
なぜなら、人柄や適性はかわりにくいものだからだ。
大部分のおとなは、生涯、同じ人柄と適性のまま変わらない。
ここで重要なのは、人柄と適性を評価するツールである。
最高のツールをつかうことで、適切に試験ができ、適切に評価ができる。
人には仕事やり方をおしえることはできるが、共感力、活力、柔軟な認知力を教えることはほぼ不可能だ。
誠実さ、人と接する時の感じの良さ、言語能力の高さ、責任感と使命感の強さ、といった資質をもとめよう。
★求める人材の5つの項目
1温かい人柄
思いやりがある人。人柄の温かさは、この人は私をだまさない、裏切らない、見捨てないという安心感を与えてくれる。
見せかけの温かさはすぐに見破られてしまう。
2共感する力
温かさは、他社に対して、心から肯定的な気持ちをもち、それを表現しようとする。
共感すら力とは、他者が今、どういう状況であるかを理解し、その人のために役立つかたちで交流できる能力だ。
3楽観的で陽気な態度
サービス提供という仕事はときにスタッフを疲弊させる。
どんなに苦労しても、水の泡に、なることがある。想定外の事態も起きる。それを悲観的に受け止めてしまうと成果を出すことはできない。
ポジティブな態度は、知性、幸運、経験の、差よりも重要だという研究結果ででている。
しかし、社内のポジションによっては、軌道修正のきく悲観主義の一面を持ち合わせることも重要だ。とことん、エラーを防ぎ、衝動的な行動や、性急な行動に走ることはない。
4同僚との協調性
同僚として、連携できない人物は、あらゆる面でトラブルを招きやすい。協調性にかけている人は被害をもたらす。
5誠実さ
この資質には、責任感の強さ、勤労意欲の高さ、勤勉さ、手を抜かない注意力など幅広い要素が含まれる。
誠実なスタッフは、まちがいなく業務をこなし、ひとつひとつの仕事に熱心に取り組み、整理整頓が行き届き、最後までやりとげることにホコリヲもっている。
この5つは、会社急成長しても、守りぬくことが大切だ。
妥協は禁物だ。
−採用する基準を常に高くしておく
人が足りないからといって、採用基準にみたないスタッフを採用するよりは、質の高いスタッフ少人数でのりきることのほうがよい。
チームにふさわしくないメンバーが加わることのほうが、成績を落としかねないのである。
また、ふさわしくないメンバーに合わせることで、最高の人材を流失しかねないのである。基準を満たしていないスタッフが一人でもいると、お客様に対して、その一人が質の悪いサービスを提供しかねないのである。
例:お客様との大切なつながりを鎖で例えるとしよう。一人でもふさわしくないスタッフがいると、つながっている鎖の一部が腐敗し切れてしまうのだ。
そうやってお客様との鎖がきれてしまう。
‐採用方法を決める
リッツカールトンでは人を採用するシステムとして、タレントプラスを使うことが多い。専門機関を使う場合は、自社の採用基準にあったものでなければ最高の結果は得られない。
どんな採用のシステムであっても社内のスタッフの能力を指標にしたほうがよい。応募者ひとりひとりの能力を、社内の最も有能なスタッフと比較して検討できるシステムにする。
また、科学的な根拠をもとに選抜してはいけない。さらに、時々導入するようなあいまいなシステムの使い方をしてはいけない。
ある選抜方法を決めたら、すべての採用につかうこと。
‐新しい価値観、信条、考え方をおしえる
新入社員にとって、1日目は白紙の状態であり、もっとも重要である。そして外部からの影響を非常に受けやすい。
心理学的に、1日目の混乱しやすい状態にあるときは、新しいルールや考え方が非常に受け入れられやすい。
なので、1日目はもっとも重要な価値観、信条、考え方を植え付けることが一番重要なのである。
そして、できる限り高いポジションとモチベーションの人間がオリエンテーションを行うこと。
第一日目は一度しかないことを理解すること。
‐スタッフが目指すもっとも重要な目的を定義する
オリエンテーションで大事なことは、新入社員がめざすべき、最も大事な目的と意義を伝え、確実に理解してもらうことだ。
なぜこの仕事が存在し、日々の責任をどうまっとうするかという目的が大切。
仕事上の最も重要な目的を理解しているかどうかで、お客様への接し方が変わってくる。オリエンテーションでは根本的な目的を理解してもらうことから始まる。
‐オリエンテーションはすでに始まっている
オリエンテーションは採用がスタートした瞬間から始まっている。ここから先、あらゆるやりとりを通じて、あなたという会社へのイメージを築く。それだけに新しく採用した社員のやり取りには十分気を遣う必要がある。会社への問い合わせ、福利厚生などの説明からすべて、手を抜いてはならない。その積み重ねの先にようやう1日目を迎えることができるのだ。
‐第1日目なにひとつ手抜かりがあってはならない
1日目に行うことが、どんなに些細なことでも、今後のスタッフと会社の関係に大きく営業を与える可能性がある。
入社3か月前にきまったにもかかわらず、備品、名刺、デスクなど準備がされていなければ、不安と不信感が募ってしまう。オリエンテーションがはじまるときには、すでに暗礁に乗り上げていることだろう。
一日目、オリエンテーションをする側としては、新しくはいったスタッフにネガティブな感情をい抱かせないように気を配る。あたたかいコーヒー、やきたてのクッキー、整理整頓された事務所、清潔感のある設えなど。
資料なども費用をおしまず最新のものにすること。
‐ブランドの大使を育てる
大事な一日目を過ぎれば、あとは仕事のスキルをみにつける長いプロセスがはじまる。なによりも大切なことはブランドの大使を育てること。
有能なスタッフを育てるには長くても1年かかる。間違いないのは2週間や3週間、あるいはすぐさま終わるようなプロセスではない。
オリエンテーションが終わるまで、スタッフは会社の代表として、お客様に接してはならない。
ひとりひとりがエキスパート
スタッフの募集、選抜、採用の面接、オリエンテーションには管理者以外のスタッフも参加させることを提案する。
採用にかかわることで、スタッフの奉仕のせいしんは刺激され、組織を代表するのだという誇りにつながる。
‐先を読んでお客様のニーズを満たすことを教える
一流のサービスを提供するチームにするには、教育がとても大切になる。それには相当な投資を継続的に行う必要がある。
一流のトレーニングは手間ひまがかかり、苦労も多いが、それだけの労力と時間をかけるだけの価値はある。プロにふさわしいトレーニングの必要性を理解し実行することは競争が激化する市場をわたっていくための黄金のチケットである。
すばらしい会社は自分たちが学習する組織でいなければならない。
彼らはお客様から学び、自社のスタッフから学び、ライバルから学ぶ。
毎日のルーティン化の業務にかんしては、日々磨きをかけることが大切である。方法として、スタッフがサービスについて話し合い、継続的におこなう。
例として、スタンドアップミーティングがある。これを実行して、劇的に改善された企業もある。
重要なポイントは、毎日、同時刻に少数メンバーでミーティングをおこなうこと。短時間で集中するためにたったままおこなうこと。
■08リーダーシップお客様を中心に据えた組織づくり
‐サービス業の一流のリーダーに共通する5つの特徴
①ビジョンを示す
リーダーは未来を鮮やかに夢見ることができる。
その夢を蒸留し、会社が目指す場所として明確にする。組織の向かう場所をことこまかく示し、どんな展開になるのかまで詳しく描いてみせる。
②一致協力させる
意味が明快なテーマを掲げて組織全体が一致団結するようにはらきかける。スタッフが常にテーマに沿って働けるように活発にはたらきかけるのが優れたリーダーである。
なにかをするときには、皮肉屋と懐疑派とポジティブ派がいるが、皮肉屋と懐疑派を無理にやめさせようとしても法律上の問題もあり、また、新たに出てくる可能性もある。そこでポジティブ派に絞って働きかけることによって、その他はあっさりと辞めていく。懐疑派は柔軟なので、ポジティブ派に加わるだろう。
③基礎を設定する
リーダーにはプロセスの進行とスタッフのパフォーマンスの評価という二つの役割がある。はっぱをかけるだけがリーダーの役割ではない。
優れたリーダーはスタッフが実行するサービスの基準を設定し、社内の標準とする。サービスの一貫性を保つことができずに苦しむ企業は多い。
それはそもそも基準を設定していないからである。標準を維持しなければ、どんなに才能のあるスタッフを集めても、一貫性のないサービスしか提供できない。仕事においてスタッフのサービスの質をそろえるには、基準を設定し、継続的にチェックし浸透させなければならない。
④サポート
すぐれたリーダーはスタッフに非効率なツールキットを与えて苦しめたりはしない。非効率なツールキットほどやる気を削ぐものはないだろう。
スタッフにはサポートが必要である。任務を遂行するための援助、トレーニング、設備、材料など。優れたリーダーは確実にそれを提供する。
⑤やる気を引き出し、認め、報いる
泳ぎで例えるなら、スタッフがおぼれないように浮き輪などを身体に着けてサポートすることだ。そうなれば海が荒れてもスタッフは沈まずに泳いでいられる。しっかりとサポートしてもらっていると実感できる。そのまま目的に向かって泳ぎ続ければ、いつしか泳ぎが上手くなり、会社に貢献する。リーダーはその貢献に対してありがとう、の言葉をかけ、仕事ぶりを評価し認めるのが一流のリーダーである。
彼らは情熱を注いでスタッフを祝うチャンスを狙っている。
‐良心あるリーダー
スタッフを機会の一部として、部品や歯車の一部として扱ってはならない。それは人としての良心の問題であり、会社の利益という観点からしても間違っている。お客様のためだからっといって、部品は延びたりしない。しかし人間は、やる気を引き出せばお客様のためにのびることだって可能だ。
スタッフにって良心的なリーダーとは・・
・スタッフの業務を検討する上で、彼らを加えること
・スタッフが誇りをもてるような仕事を与えてくれる
・スタッフを使うのではなく、目的を果たすために働きかけてくれる
・どんな状況でもスタッフとコミュニティ関係、スタッフと家族関係が順調にいくようにサポートしてくれる
・スタッフが社内で活躍できるように、社内の枠にとどめておかず、彼らが幅広く活躍できるように支援してくれる。
■09価値があるかどうかを見抜く
価値、コスト、価格決定の指針
顧客ロイヤリティはつくづく不思議なものである。そして顧客ロイヤリティは明確に経理に示すことができる。お客様の心つかむと、価格にたいしてあまり違和感を感じなくなり、
お客様の心をつかむためのサービスには、どれほどコストをかけてもそれに見合う価値があると考えている。
トレーニングをうけた能力と質の高いスタッフが毎日出勤し、最高のパフォーマンスをお客様に届けることが末永くお付き合いできるのだから、スタッフ、設備、資材、ツールにコストをかけないというのは考えられない。
-ユリに金メッキ
過剰な投資のこと。純金に金を塗りたくるなど、逆に本来のサービスがいろあせてしまうこともある。
-なにと比較されているのか?価値は常に比較で判断される
お客様がサービスの良しあしを判断するときには、同じ会社でこれまでに提供されたサービスと比べたり、ライバル会社のサービスと比較したりしている。どのようなサービスを提供すればお客様を間違いなく満足させられるのか、それを知るにはライバルのサービスを試してみることだ。
それだけで多くのことを学ぶことができる。
-価値を提案することの一部に価格決定がある
価値=得たもの -コスト+不便
お客様に提供する商品とサービスの内容を検討する際には、代金と引き換えにお客様がなにを得ることができるのか?軸に据えるとよい。
もしもティファニーが、すさまじい値下げセールを始めてしまったら、同じ価値を保っていられるだろうか?
-価格をどのように提示するか
価格決定は大きな課題である。価格決定はサービスと同じく、価値を構成する要素だ。価格は適切に提示しなくてはならない。添える言葉のひとつひとうに気を配りお客様をあわてさせず、信頼関係がさらに強まるような提示のしかたをする。そうすることでますます価値を高めることができる。
■10オンラインでお客様の心をつかむ
インターネットの力を活用して、お客様もあなたの会社も目的をかなえる
-インターネットはもろ刃の剣
二つの問題に焦点を絞る
①お客様の信頼を裏切らないようにインターネットを正しくつかう
②お客様の個性を尊重するような方法でインターネットをしようする
ネット上口コミとの付き合い方
オンラインではオフラインとは比べ物にならないくらい伝わるスピードが速い。
インターネット対策の5つの要素
①誰でもすぐにあなたの会社にコンタクトがとれる態勢をつくる
問題がおきたときに速やかに解決して協力できればネット上にいつまでもネガティブが残るのが防げる。
②ウェブ上で批判するひとには、あくまでも誠意をもって応じる
コメント欄にコメントがあれば、お詫びと説明のコメント出すことをお勧めする。
③社を代表してたいおうする人物を決める
その人物以外がとるべき行動についても決めておく
インターネットで誹謗中傷された場合には現場を封鎖し、交渉役だけが対応する体制を整える。
④オンラインでは挑発しないように気を付ける
⑤伝道者の協力を仰ぐ あくまでも慎重に
応援してくださる伝道者にウェブ上で支持してもらいと依頼する。何度も繰り返す必要はない。本物のお客様が誠意を込めて投稿するところに意味がある。間違ってもスタッフのなりすましはしないこと。
-オンラインの黄金比率は承認を得ること
「パーミッションマーケティング」
これは人々のニーズを予想し、一人一人に向けた適切なメッセージを、受け取る意思のある人々に伝える特権にもとづくものであると定義している。
人に注目してもらうには、経緯を表して接することが一番であると彼はいう。お客様の注目は大切な宝物であり、私たちはその宝物に敬意を表し、大切に取り扱い、決して粗末にしてはならない。
■11 こんにちは/さようなら 二つの重要な瞬間
-いつの時代でも第一印象は重要
人間関係において、挨拶と第一印象はとても大切だ。それは何千年も前から変わらない。
たいていの会社で訪問者を迎え送り出すのは受付係やぎょうむの担当者といった人々だ。歓迎のあいさつ、別れを惜しむ挨拶、この二つの瞬間の印象がブランドイメージを左右する。
だからこそ、お客様の到着時と出発時に対応するスタッフはしっかりとトレーニングを受け、技術が高く、意欲的でベテランである必要がある。
第一印象と最後の印象をつくるものは、あなたの会社にとって最重要ポストのひとつといっていい。
挨拶ひとつで、これから受けるサービスのレベルを感じ取られてしまう。
好ましい暖かい挨拶をされると、お客様はその後のささいなトラブルにあっても寛容になれる。
良い挨拶はたちまち互いの距離を縮め、お客様の購買意欲に影響する。
好ましい挨拶は相手をきちんと認識することだ。
認識=見る、承認する、歓迎する、価値を評価する
もう一度訪れる理由として、ゲストが第一にあげるのは自分を覚えてくれるからである。
‐電話の最初と最後のあいさつははしょらない
お客様に対して、電話で適切に対処するには、感謝を込めた挨拶、心を込めた導入部分の言葉、お役にたちたいという誠意のこもった申し出を述べる必要がある。締めくくりは、お客様個人への別れの言葉、またのご利用を歓迎する温かい言葉。
1回の通話に6秒かければ始まりと締めくくりの挨拶をしっかりと伝えることができる。
受付や入り口スタッフは大げさだが「トラ」に例える。強烈な比喩表現は堅守を強く印象に残す。
トラのように獲物(お客様)周囲に近づいてきたら襲い掛かるかのように集中する。それほどお客様に集中するということ。
‐外注するリスク
スタッフの外注は資質、採用のプロセス、トレーニングの水準、身のこなしと身だしなみ、行動規範、つまりすべて、あなたの会社の基準にぴったりとあっていたくなてはならない。
外注スタッフによるこんにちは、さようならの場面で失敗するケースは大変多い。
さようならは、最後のそして、おそらくもっとも忘れがたいチャンスだ。
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