おはようございます。台風接近している今、5時10分です。
マックに行こうか迷い中ですが、そもそもやっているのかすら不明です。しかし!!そこは習慣なので、6時オープンのマック備えて準備をしておこうとおもっています!
たしか、今日の台風は昼から激しくなるので、それまでに帰ってくればいいのです。
本日紹介する本は「お金2.0」です。2017年の本で、私がはじめてブロックチェーン、ビットコインを知ることになった本です。また、お金ってそもそも貝殻じゃなかったけ?というところから、いつの間にか貝殻になり、金になり銀になりお札に変わり、ポイントや電子マネー、ついには暗号通貨になったという進化を教えてくれます。
じゃあそこで、私たちは進化する通貨のどれを選択していけばいいのか?
暗号通貨? 現金通貨?
お金以外の部分もすごく参考になります。
この中に、「フィンテック」という名前は知っているけどよくわからないものがありますが、私は昨日かな?フィンテックの本を買いました。
読む予定の本が15冊くらいたまってしまった・・・なんとか今月には消化したいところ。
来月には出張がはじまるし、医療の勉強をしたいからやってやりますよ。
今頃、N島さん、M上さん、Sティさんはインドかな。
もう楽しんじゃっているでしょう。きっとすんばらしいお土産を買ってくるに違いない。
そこは期待しよう。
そうだなーインドといったらカレーだな。やっぱりカレーしか思いつかないからそれしかいえない。
・・・・
帰りの無事も祈ります。
お金2.0
裕福な家庭、そうでない家庭に生まれたことで、人生におけるチャンスを掴むチャンスが少ない。それでは、あまりにも不公平ではないか。
お金と経済の正体はなんなのか?
それを解明することで、お金によって進むべき道が狭くなったひとを、チャンスを逃す人を一人でも減らしたい。
そして、多くの人にお金の正体を理解してもらいたい。
−3つのベクトルが未来の方向性を決める
企業経営で一番、勉強になったのは、世の中がどう動いているかの力学です。
そして、力学は成功している人のバランス感覚ということもわかった。
重要ことは、
①お金
②感情
③テクノロジー
の3つのベクトルが、併存し、相互に影響しあい、未来の方向性を決めているということ。
①お金
3つの中で一番影響力があり、アマゾンの民族などを除けば、ほぼすべての人がお金のと直結している。そして、ほぼ全てのひとが、お金のために働いており、生きるためにはお金のが必要だということがわかる。不思議なことにお金のことは学校では触れられない。お金の本質については、学ぶ機会がなく、そもそも、教師ですら、お金の本質を説明できるひとがいない。
②感情
お金の次に影響力がつよい。
たしかに、お金は重要だが、人は感情の生き物。どんなにお金、経済で成功をおさめても、他人の感情を無視しては長続きはしない。社会にから、世の中の人から共感を得られなければ、最終的には自壊してしまう。
③テクノロジー
これは、99.9%の人がテクノロジーを考えなくても生きていけます。ただ、自然や人間とちがって、テクノロジーだけが大きく変化する問題児なのです。
時代ごとの発明が、連鎖的に新しいテクノロジーを生み出している。
お金、感情、テクノロジーは
体育、数学、美術くらいにちがうもの。
竹中平蔵
「世の中は連立方程式のようだ」これはしっくりきます。
ひとつの数字をいじると、全体が影響をうけてしまう。
−急激にかわるお金と経済のあり方
フィンテックとは、ファイナンスとテクノロジーの造語で、テクノロジーの力で金融業界が壊滅的変化することを指します。
フィンテックの2つの概念
①フィンテック1.0
すでにある金融の概念は崩さずに、ITをつかって極限まで効率化をはかる。スマホやビックデータをつかって、無駄な業務を省く。=効率化が目的
金融機関で働いているひとが、すぐに理解できるビジネスモデルのこと。スマホ決済、クラウドファンディングなどがあたる。
②フィンテック2.0
既存の金融の枠組みをまったく無視し、ゼロベースから再構築すること。2.0は概念そのものをつくることにあるので、金融の知識が豊富な人ほど、理解に苦しみます。
通貨、融資、投資、決済など、既存枠組みにあてはめるのが難しい。
その典型がビットコインです。
管理者もいなければ、ドルや円など世間一般の通貨の定義があてはまりません。
それでも仕組みとしてなりたっています。
通常の金融知識、ゲーム理論、暗号理論、P2Pネットワークなど、学術的な話も知らないと理解できません。
本書で紹介するのは、2.0の方です。
−お金とはなにか?
お金とは、価値の保存、尺度、交換の意味がある。
時代によっては貝殻だったり紙だったり、石だったりあるが、時代によってお金の形にもかわってきている。
お金であれば、腐らないし保存がきく。
−お金が社会の中心に位置づけられた資本主義
お金が表舞台にでたのは300年前、18世紀。
産業革命により農業から工業へ移り変わり、労働の対価をもらう労働者と、工場を所有する資本家に大別されるようになった。
市民革命により貴族などの身分の影響が薄れる一方で、工場をつくるためのお金が、非常に重要な価値となり労働者とっても生活するためにお金が必要となった。
このあたりから身分→お金へパワーシフトしていき、資本主義となった。
最初、お金は価値を運ぶツールだった。
それから価値をどう提供するかより、お金にお金を稼がせるにはどうしたらいいか、を考えるひとが増えていった。
価値を仲介するツールから、価値から分離して独り歩きしはじめた。
お金は価値を効率的にやりとりするために生まれたが、いつしかそれ事態を増やすためにと目的がかわっています。
資本主義社会は、お金がないとにもできない。
−中央銀行のしくみ
お金はどこでつくられているか?
お札は、国が管理する中央銀行で刷られている。
いつからそうなったのか?国家が管理する中央銀行で、お金のコントロールをすらようになったのはつい最近のこと。
最初の中央銀行は、イギリスのイングランド銀行である。
1694年に、フランスと戦争中だったイギリスが資金調達をするためにつくられたと言われている。
当時は民間銀行的な位置づけもあり、いくつかの銀行のなかでも、証券が統一されていなかった。
1833年、イングランド銀行の銀行券が法定通貨となり、ビール銀行条例で国有化された。
それをみたアメリカがイギリスを真似て、中央銀行を設置し、1960年には50カ国で設置された。
歴史を振り返ると、国が経済をコントロールし始めてまだ100年足らず。今から100年後に仮想通貨が一般的になったとしても、サイクルとしてはおかしくない。
−仮想通貨は鏡の世界?
ビットコインは中央の管理がなくても成り立つ通貨。
2009年にナカモトサトシによってつくられた。
ビットコインには、ブロックチェーンという技術がつかわれている。
ブロックチェーン
一定期間のデータを一つのブロックとして記録し、それを鎖のようにつなげて、ネットワーク全体に取引の履歴わ残し、第三者が改ざんできないようにしている。
仮想通貨市場全体で、時価総額20兆円にもなっている。
仮想通貨には、革新的なテクノロジーだ という意見と詐欺まがいで胡散臭いという意見がある。
仮想通貨と法定通貨はまったく別物である。
球技なら野球とサッカーくらい異なるわけだ。
この2つはまったく逆の仕組みがつかわれている鏡の世界である。同じ枠組みに当てはめることはできない。
人は新しものが出てきたときに、どうしてもの既存の知識や枠組みに当てはめてしまう。これはリスクである。
−経済とは欲望のネットワーク
偏りの性質
世界経済でいうと、上位1%の富裕層が、世界全体の富の48%を所有しており、上位80人と下位35億人の所得が同じだとされている。
ソーシャルゲームでもまったく同じ法則が当てはまります。
課金しているのは上位3%。その中の10%が、全体の売上の半分を占めている。
不安定性と不確実性
1000年前であれば、遠く離れた国のできごとによって、影響されることはなかったが、現代では、EU離脱や米国大東選挙などの影響で、経済は常に不安定で不確実な状態にさらされています。
まさに「繋がりすぎた世界が不安定」だともいえる。
−人の手で経済は創れるのか?
経済とは、かんたんに言うと、人間が関わる活動を上手く、回す仕組みである。
その中の一つとして、貨幣経済や自由市場経済が存在している。
経済は難しくなく、人が3人以上集まって、生きていくための活動を行えば、そこには経済の要素が発生する。
てがるにネットワークで世界中の、人につかってもらえるような時代になった今、
経済は読み解くのではなく、創り上げる対照に変化した。
■発展する経済システムの5つの要素
生産活動をうまく回す仕組み=経済システム と定義
経済システムは、自己発展的に拡大していくような仕組みである必要がある。
誰か特定の人が必死に動き回ってないと崩壊するような仕組みではない。
カリスマ指導者がいなくても仕組みで回ることが必要。
フェイスブックの成功も、
マーク ザッカーバーグが頑張って人を読んでいるのではなく、人が人を呼ぶ仕組みづくりができていることからだ。
この、持続的かつ自動的に発展する経済システムには5つの要素があることがわかった。
①インセンティブ
②リアルタイム
③不確実性
④ヒエラルキー
⑤コミュニケーション
①インセンティブ
経済システムなので、当然ながら参加した人への報酬、あるいはメリットがなくてはいけない。
あたりまえですが、この要素が抜けていると失敗することが多い。インセンティブにも、生物的(食欲、性欲など)な欲求と社会的(金銭欲、承認欲、競争欲)など欲求があり、これらが混同する欲求もある。
現代では社会的欲求が強く、中でも3M(モテタイ、儲けたい、認められたい)が強く、これらを満たせるシステムができていると、急速に発展しやすい。
②リアルタイム(時間によって変化する)
参加者は、常に状況が変化すると知らなくてはならない。
人間は変化が激しいところでは、緊張感をもって常に熱量が高い状態で活動することができます。
反対に明日も明後日も変化がない状態だと緊張感も抜けて、活力も、失われてしまう。
③不確実性(運と実力の両方の要素がある)
たとえば、生まれてから死ぬまでの結果がすべてわかっていたとして、果たして必死で生きようとするでしょうか?
人間は生存確率をあげるために、不確実性を極限まで努力しますが、不確実性がまったくない世界では、意欲が失われます。コントロールできる実力と、コントロールできない運が混ざりあったいいバランスのほうが、持続的な発展が望めます。
④ヒエラルキー(秩序の可視化)
ヒエラルキーは明確な指標を可視化します。偏差値、年収、価格、順位などの数字的なものから、肩書などの分類まであります。経済は実物のない、想像の中にしかありません。
目に見える指標がないと自分たちの立ち位置がわからなくなる。指標を可視化することで、他人との距離を図るというメリットにもなります。当然、有利なポジションを手に入れたら人間はそれを守ろうとするので、強制的な新陳代謝が必要になる。
⑤コミュニケーション(参加者が交流する)
最後に、重要なのが、経済システムそのものに参加者同士のコミュニケーションの機会が存在するということ。
参加者同士が助け合ったり議論したりすることで、全体がひとつの共同体であることを認識する。
−経済に持続性をもたらす2つの要素
経済システムの寿命を考慮する
経済は時間が経つほど、特定の人に利益が集中してしまう。長くやっていれば、当然、新しいことをやる人間がでてくる。さらにいうと、人間は飽きっぽいです。どうしても、なれた環境にいると、新しい環境に移りたくなります。
そこで、最初から完璧なシステムをつくろうとはせず、最初は経済の寿命を意識して、寿命がきたら、参加者が別のシステムに移れるような選択肢を用意しておくことで、結果的に安定した経済システムを構築することができる。
まさに、フェイスブックかそうだと言える。
若者離れを想定して、ワッツアップやインスタグラムを買収している。飽きられてもほかのサービスでユーザー離れをカバーしている。
共同幻想
永遠に続く経済システムを構築することは難しくても、できるだけ長続きさせることはできます。それは、参加者が同じ幻想を抱く場合です。
かつてアップルが倒産の危機に陥ったとき、アップルに戻ってきたスティーブジョブズは、再び、アップルブランドに焦点を絞りました。
アップルは不具合が多いで有名ではありましたが、アップルの理念、美意識に共感したファンによって支えられ、倒産を免れました。
−ビットコインに感じた報酬設計の秀逸さ
ブロックチェーン技術やリバタリアン的な発想が注目されがちだが、ビットコインの報酬設計の秀逸さに驚かされた。
かつて、フリードリヒハイエクは、貨幣発行自由化論を発表し、国家が中央銀行を通して、貨幣をコントロールするこたは、実体経済として悪影響だと、通貨の国営化をやめるべきだと主張した。
ハイエクは、市場原理によって、競争にさらされることで、健全で安定した通貨が発展すると考えた。
また、国家が経済や社会をうまく計画してControlすることは、人間の傲慢に過ぎ無いといっている。
ドイツ人経済学者 シルビオゲゼル
自然界のあらゆるものが、時間とともに価値が減っていくのに対して、通貨だけが、変わらず、かつ金利が上乗せされることに対して欠陥だと主張した。
ビットコインが、他の学術的な思想ともただの新技術とも違うのは、この経済システムに参加する人々がなにをどうすれば利益を得られるのか、報酬が明確に設計されていことです。
ビットコインは、経済、テクノロジー、思想とそれぞれがそれぞれの役割を与えられた上で、うまく報酬の設計がなされています。
さらに、オープンリソースにすることで、ビットコインがだめになってもアルトコインなどの別の選択肢へ、参加者が移動しやすく、なっています。
結果、参加ハードルを下げてリスク分散し、仮想通貨全体で安定的な市場を形成しつつあります。
ビットコインの発案者は、理想主義ではなく、現実主義である。
−経済システムの活用
ここからは、具体例の紹介。
組織に当てはめれば組織マネジメント論に
サービスに当てはめればプラットフォーム戦略論、コミュニティ論にはてはまります。いずれも名前が違うだけで原理は当てはまります。
−持続的に成長する組織の条件
資本主義、身近な例でいうと、会社という組織が給与体系で人を雇い、個人が集まって同じ目標に向かう経済システムです。
かつて、会社は効率的な生産活動をするためだけにつくられた組織でした。
しかし、いまは社会的な役割を目差し、働く人も給与以上にやりがいを求めるようになりました。
今の会社は、いかに社員のやる気をあげ、気持ちよく働いてもらえる環境を用意できるか、仕組みをつくる必要がある。
働くメンバーが、同じ理念を信じていれば、一体感を持って、動くことができ、多少のトラブルがあっても理解することができ、バラバラになる可能性が低くなる。
ディズニー、コカコーラ、グーグル、アップルなど
いずれも働き手に高い金銭的報酬と、社会的報酬を与え、数字や役職など秩序を可視化し、明確な理念をメンバーへ浸透させることに多大な労力を割いています。
つまり、いまの経営者には、この5つの要素をよく理解し、よくできた経済システムのプロであることが求められます。
−勝手に拡大するサービスをつくるには
先進国ではものやサービスが溢れています。衣食住の基本的欲求が、満たされていてものが売れない時代と言われています。人の欲望は、物資的なものではなく、精神的なものに移っています。
サービスは、衣食住の基本的欲求に、社会的欲求をいれるだけで、ユーザーの飯能は変わってきます。
社会的欲求=金銭、承認
フェイスブックやインスタグラム、ツイッターは、社会的欲求がわかりにくいですが、いいね、リツイートなどは、承認欲求を満たしてくれています。
これらは、通貨に似ており、フォロワーが増えていくことは貯金のように貯まっていく資産である。
SNSは、見るたびに新しい情報がはいってくる。自分の投稿内容によっては、炎上するリスクさえある。
フォロワーやいいねなど、他人と比較することができ、相談や議論も可能となっている完璧な経済システムです。
最初は大学生向けの自己紹介サイトだったフェイスブックも、表面的なユーザーの反応や世間の声に惑わされずに、データをもとに探り続けたことがすごいことです。
ユーザーの反応を見ながら、新機能を追加したり削除したりを繰り返してきました。
2012年、フェイスブックは社員13名で、売上げがゼロにもかかわらず、インスタグラムを800億円で買収した。
この買収は、たかすぎるようにも思えるが、インスタグラムが写真のキラーアプリだと理解していたですザッカーバーグだからこそ、このリスクをとることができました。
2017年、インスタグラムの月間利用者数は8億人を突破し、ツイッターを上回るソーシャルメディアに成長した。時価総額は6兆円ともなっています。
ヒットするサービスというのは、まず衣食住の生理的欲求以外に、金銭的、承認的という社会的欲求を満たすことを考えることです。
製品やアイデアで勝負する時代からユーザーや顧客も巻込んだ経済システム全体で勝負する時代に変わっています。
−中国のシオヤミ(小米)に学ぶ
シオヤミは、2010年に設立した、スマートフォンの会社
。CEOの雷軍は、アップルの影響をうけ、細部にまでこだわったスマートフォンを手掛けた。製造数を減らし、あえて希少性を高めることで、性能に魅了されたファンを増やし、口コミによって拡散させたマーケティング戦略をとった。
実際は、商品以上の価値を生み出し、熱量の高いファンによって支えられた。
−経済と脳の深い闇
うまく回っている経済システムの共通の要素は、私たちの人間の脳にある報酬系という神経回路にあった。
生物である人間の脳が、経済をつくったのだから、あたりまえではあるが。
ということは、経済という大きなシステムを知るには、自分たちの脳みその仕組みを知ることが手っ取り早い。
報酬系とは、生理的欲求や社会的欲求が満たされたときに、快楽物質が脳内に分泌されるということ。
報酬系はご褒美であり、人間はこのご褒美なしでは、繰り返し打ち込んだりすることができません。
−脳は飽きやすい 変化と不確実性
脳は一言で言えば、飽きやすい、退屈しやすい性格を持っています。
毎日同じことを繰り返し、変化のない仕事をすることは、脳内の報酬系が刺激されにくいのです。
反対に予測のされにくい、不確実性の高い環境は、脳は方向の刺激を得やすいという研究がでています。
人間の祖先を含む野生動物は、常に見の危険を感じながら生き延びる必要があり、食うか食われるかの世界であることから、常に緊張感をもって生きている。
そんな環境下で生きるのは、知性の高い動物ほどまいってしまう。だから、報酬系、快楽物質を与えることで、リスクのある状況でも、積極的に動けるモチベーションの源泉を手に入れた。
人間はは他者との比較の中で、幸福か不幸か、優れているか劣っているか、判断する相対的な生き物です。
脳は、周囲と自分を比較する物差しがあったほうが、より刺激や快楽を感じやすいという性質をもっている。
そして、他人より比較的有利にありたいと思う欲望が、人間が継続的な努力をする上での原動力となり、これを集団全員が思うことで発展していくのです。
先進国では、モノが飽和状態にある。そんな中で商品を売るだけでは人々の心を引きつけることが出来ない。ものの魅力はどんどん下がっている。多くの人が、娯楽や体験を通した精神的な魅力に満足を感じるようになってくると、脳の報酬系はの理解が経済活動にますます求められるようになる。
飲みすぎ注意と同じで、快楽物質を過剰に得ると、アルコール中毒、恋愛中毒、仕事中毒など報酬系がショートした場合におこります。
脳は疲れませんが、身体や精神には休息が必要です。
快楽物質の浴び過ぎは、副作用となります。何事もバランスのとれる仕組みが必要と言うことです。
−自然は経済の大先輩
自然界と経済はとても仕組みがにています。自然界も資本主義もとても残酷な世界です。
弱っている生物がいれば一瞬で餌食となるように、個人や企業、組織も資本主義の競争力がなければ淘汰される世界です。
今までの大きな勘違い
自然界が経済に似ているのではなく、経済が自然界ににているからこそ、資本主義がここまで普及した。
−企業経営を通して学んだビジョンの重要性
ビジョンや理念が大切なのは、自分たちの存在を情報として定義することである。人の入れ代わりがあるなかで、組織の存在の定義し、可視化することは、同一性を保ち続けることができる。
−有機的なシステムとしての経済
組織と人間の構造はとてもにている。
人間は、細胞が一個一個寄り集まっており、各細胞や器官が密接に結びついてネットワークを形成しています。
自然→社会→人間→細胞というようにマトリョーシカににっている。
−自然の秩序に反したルールの危険性
マトリョーシカから、自然の構造に近いほど社会に普及しやすく、かけ離れた仕組みほど悲劇を生みやすい。
この仮説を証明する典型例かマルクスの社会主義です。
資本主義の問題点を指摘して多くの人の共感を得た思想です。
感情は捉えていたが、結果はついてこなかった。
①私利私欲の否定
②政府による経済コントロール
③競争の否定
結果的に、個人の労働に対する意欲が低下し、お金も循環しなくなり、社会は活気を失いました。
経済成長率の低下と技術革新の停滞で、人間で言えば新陳代謝の機能がおかしくなったということ。
自然の仕組みから遠い仕組みにすることは、国家の競争力でも同じことがいえます。
アメリカは大量の移民を受け入れ、経済も自由競争を推奨し、雇用の流動性を高めることにより、強制的に新陳代謝を上げて経済大国へと成長しました。
一方で成長の止まった国、日本や韓国は資本や人材や情報の流動性は高くありません。大企業はずっと大企業で、年功序列と終身雇用が前提、資本や人材の流動性を高めないようにしている。
進化とは、循環を繰り返すことでうまれる変化である。
その過程で生まれたのがテクノロジー。テクノロジーは、変化の副産物である。豆腐を作ったときにできた湯葉みたいな存在である。
−ダ・ヴィンチには見えていた「ひとつの世界」
実は、脳と経済はそっくりな構造をしている。
人間の脳は、特殊な神経細胞という細胞群が互いにと結びつき、複雑なネットワークを構築しています。脳の神経細胞は、大脳で数百億個、小脳で1000億個、全体では千数億百個になる。このネットワークは神経回路と呼ばれ、電気信号を発して情報をやりとりして、細胞同士が途切れたり組み換わったりしています。まるでSNSのように。
経済や自然や脳も、膨大な個体で構成される有機的なネットワークであり、情報やエネルギーを交換しながら、ひとつの生き物のような振る舞いをしています。
自然は、土と海しかない状態から、植物や生物があふれる生態系へ。
社会の中心は貝殻から通貨へ。脳は子供から複雑な思考をする大人の脳へ発達しています。
今後は、脳や経済や自然のように複数の個が相互作用で構成する「創発」という思考が必要になってくると考えています。
レオナルド・ダ・ヴィンチは、あらゆる面で類稀な才能を発揮したことで「万能人」と呼ばれていました。仮設ですがダ・ヴィンチは、多数の分野を同じものとしてみていたのではないだろうか。
「私の芸術を真に理解できるのは数学者だけである」
■第2章 テクノロジーが変えるお金の形
−テクノロジーの形は点ではなく線で捉える
ビックデータ、IoT、AI、ブロックチェーン、AR、ORなど、IT業界は日進月歩でバズワードが出たり消えたりしています。
テクノロジーの変化を線で捉えると、現在の社会システムがどんな課題を解決するためにつくられたのか、原理を正しく理解し、最新のテクノロジーはどんな変化を起こすのか、理解することができます。
例えば、ビックデータ、IoT、AI、クラウドコンピューティングは切り口を変えただけで、ひとつの大きな流れの側面を切り出して名前を付けたにすぎない。
まずはバズワードよりも世の中で起きている変化を理解することが、つぎの変化を予測できるようになり、次々に登場する流行りに冷静に対応できるようになる。
−今起きているのは、あらゆる仕組みの分散化
大きな変化とは、これから10年単位でみれば「分散化」です。分散化とは、既存の経済や社会システムを根本から覆す概念です。
既存の概念は中央集権化です。組織の中心に情報と権力を集めることでなにか問題がおきたときでも、早急に対応できるようにしています。
近代社会が情報の非対称で作られていたため、これが近代社会では、もっとも効率的でした。
情報が平等ではなく、一部に偏りハブとなって分散させる機能となっていました。
国家であれば政府に、議会であれば代議士に、企業であれば経営者に、物流であれば商社に、情報の非対称の世の中では、ハブが重要な役割を担っていました。
しかし、現代ではほとんどの人がスマホをもち、情報が分散化しています。分散化の世の中では、情報やものの仲介は役に立たず、独自に価値を発揮する経済システムを構築する必要がある。
インターネットは、時間と距離の制約をふっばして情報を瞬時に伝達するテクノロジーなのです。
−分散化するシェアリングエコノミー(共有社会)
シェアリングエコノミーは、社会が常につながっていて、かつ分散化できている状態で初めて可能となる。
例1 UBER
UBERは、それ自体が社員と車を所有しているわけではなく、個人ドライバーをネットワーク化し、顧客とつなげるサービスを展開しています。フォードや、GMを超える5兆円以上の企業価値である。
例2 Airbnb
空き家や空き部屋を貸したい人と借りたい個人をネットワークにより仲介することをサービスとしている民泊です。
設立8年で3兆円の企業価値である。
日本ではメルカリが有名です。
これらは、個人の余った資源を直接、共有することでコストが大幅に削減できます。
シェアリングエコノミービジネスでは、運営側は主体ではなく、黒子としてサポートする必要があります。
これは、いかに優れ田経済システムを設定できるかがすべてです。適切な報酬を設定して、誠実に運営することで顧客満足度を高めて、レビューによって評価が可視化され、ユーザー同士がチャットやコメントを利用してコミュニケーションをとらる場をつくり、ユーザーの手によって勝手に発展していくようなサイクルをつくること。
−中国がリードするシェアの世界
シェアリングエコノミーがもっとも進んでいるのは中国です。日本やアメリカはを既存の社会インフラが整備されており、新しいサービスが出てきても既存のサービスとの摩擦が生じ、法律改正なども絡むことで浸透するのに時間がかかります。
リープフロック現象
社会インフラが整ってない中国では、新しいサービスが浸透するのが早い。
テクノロジーや新しいサービスの発祥は、シリコンバレーから中国にシフトしている。
モバイクも、日本やアメリカにあるものの、中国ほど普及し
ていない。自転車シェアリングの鍵なども含めて、すべてスマホ決済となっており、自転車もどこでも乗り捨てられるようになっています。
GPSによって、一番近くにある自転車を検索することも可能です。
モバイクは設立一年で3000億円の企業価値があります。
−評価経済でまわる中国
中国は7億人以上のスマホユーザーが存在し、かつ30代の若年層が多いことから新しいサービスもスピーディーにとりいれていく土台がある。
巨大なネットワークから、個人が積極的情報を発信することで、インフルエンサーといわれる人から注目を浴び、他者からの評価で回る経済を評価経済とよばれます。
−国家を代表するトークンエコノミーの可能性
シェアリングエコノミーをさらに推し進めたのがトークンエコノミーです。トークンエコノミーは仮想通貨やブロックチェーンの文脈から語られることが多いため、
この2つは全く違うものと捉えられがちですが、分散化とい流れの延長線上にあるものと考えたほうがよいでしょう。
トークンとは、仮想通貨やブロックチェーン上で機能する経済圏を指しています。
トークンエコノミーと既存のビジネスの違いは、経済圏がネットワーク内で完結している点です。
トークンエコノミーとは、ネットワーク内の独自の経済圏で流通する通貨を生産者がトークンとして発行して、完全に独自の経済圏をつくることができる。
通貨であるトークンの性質、流通させるルールも個人や経営者で自由に設計できます。つまり、国家がやってきた縮小版をトークンをもちいて、個人や企業が手軽にできる仕組みとなっている。
具体例としてカナダのkikiがあります。英語圏10代を対象に月間で1500万人の利用があります。
kikiは仮想通貨をのkinを発行しており、ビットコインと交換すれば現金にもかえれます。
通上のビジネスとトークンエコノミーでは、収益の出し方や利益についての考え方が全然違うので、頭の切り替えが必要です。
通貨を発行する存在が手にするのはシニョリジ=通貨発行益といい、国家の大きな財源となっている。
通貨を発行するのにかかったコストから、通貨の価値を引いた差額がシニョリジとなる。
トークンエコノミーでは、トークンを発行する企業や個人が利益を教授できますが、一方で発行者は、トークンをもって経済圏の参加者の利益を最大化する義務が発生します。
日本政府の景気安定や、治安維持をするのと同じ。
経済圏の参加者が増えれば増えるほど価値が上昇していきます。参加者が増えれば、トークンでの支払いもお店によっては可能となり、利便性が高まります。
−トークン化する世界
トークンは、バーチャル上に存在するただの文字列データに過ぎないが、現実世界のアセットと結びつけることで、あらゆるものの価値を可視化することができる。
現在の法定通貨も数十年前は金とつながっており、ただの紙幣は金塊によって支えられた。金本位制の崩壊とともに、紙幣の価値を下支えするのは、国家の信用のみとなった。
影響力、時間、サービスの昨日、信頼などの概念も、トークンと結びつけて、流通させることで価値を可視化することができる。
トークンは、発行するものが自由に設計することができ、大別すると3つになる。
3つのトークン
①通貨型トークン
何かの支払いに利用できるトークン。円やドルと同じ役割の通貨。例えば、サービス内でトークンを発行し、ユーザー間でやりとりしてもらうことで、そこには小さな経済圏ができる。
楽天ポイントやTポイントのようなものが、ブロックチェーン上で誰でもつくることができ、1ポイント1円のような固定相場はなく、参加者や利便性によって相場が変わる。
②配当形トークン
特定のサービスや機能によってあがった収益の一部をトークンの所有者に分配。しかし、これは金融商品扱いとなり、アメリカでも規制がかかっている。
③会員権型トークン
トークンを所有しているひとが、特定の割引やクーポンを得られる。トークンを所有している限り有効である。
−完全に分散した経済システム ビットコイン
もっとも経済圏が広く、もっとも成功しているトークンエコノミーはビットコインです。
ビットコインは、通貨発行益を受ける対象まで分散化しています。
マイナート呼ばれるビットコインを採掘しているひとが、実質的に通貨発行益を得られる仕組みになっており、コンピューターがあって、マイナーになれば誰でもビットコインを採掘することができます。
ただし、特定の存在が経済システムを独占しようとすると、それに反発して、経済圏を脱して価値が下がるか、新たな経済圏をつくってしまうので、独占することが難しくなっています。
−自立分散という次世代の成功モデル
グーグルが買収したdeepmindのつくったAI、「AlphaGo」が囲碁の世界チャンピオンに勝利したことで、多くの人が人工知能の発展を目の当たりにした。
ディープランニングという手法は、膨大なデータを機械に学習させることで特徴量の抽出を自動的におこないます。
猫を認識させるのに、大量の猫の画像を機械に読み込ませる。
膨大なデータがあれば、現在人間のやっている知的な仕事は置き換えることが可能となる。
−AIやブロックチェーンによる無人ヘッジファンド
Numeraiというプロジェクトは、AIとブロックチェーンによって運営される無人のヘッジファンドです。
通常は、投資ファンドが出資者からお金を預かり、ファンドマネージャーが運用方法をきめて、クオンツなどが分析し、トレーダーがポートフォリオを調整し運用する。
運用して収益が出たら出資者に還元し、その一部がファンドの収入になります。
Numeraiの仕組みはこうです。
匿名で1万人以上のデータサイエンティストが、機械学習などを用いて、投資モデルをつくって、Numeraiにアップする。
そして、そのモデルで運用された資金が実際に収益をあげた場合には、nummeraiが発行するトークンが成果に応じて、データサイエンティストに報酬を払います。
トークンはビットコインにも変換でき、そこから法定通貨にも変えられます。
このときのデータサイエンティストはネットワークでつながっており、投資家もデータサイエンティストも互いをしらない。
より優れた投資モデルをつくったデータサイエンティストに高い報酬が支払われるのて、データサイエンティスト同士が競争する競争原理が働きます。
かつ、報酬はブロックチェーン上に入力されたルール通りに自動分配されるので人間の私上ははさまない。
−中国の無人コンビニ
中国のbingboxが無人コンビニをオープンさせた。
仕組みは
まずコンビニは電子施錠されている。ユーザーは、入口のバーコードでアカウント認証されて、wechatでアカウント認証しないと入れない。
商品をレジの識別エリアにのせると、自動的に価格が表示され、レジ画面に表示される金額をスマホでスキャンして支払いが完了。会計を済ませず、商品を持ち逃げしようとしてもカギがあかない。
また中国では、SNSやスマホに紐付いた信用スコアがあり、悪事を働くと、スコアが下がり、スマホ決済などが凍結する可能性があります。
Iot、AI、ブロックチェーンが絡み合うと、勝手に回り続ける経済圏をつくることができ、将来のビジネスの収益構造を抜本的に変えてしまう破壊力があります。
−テクノロジーによって経済はつくる対象にかわった
経済をつくるのは、国家の専売特許だったが、今やスマホやブロックチェーンなどのテクノロジーをつかえば、誰でも個人や企業が簡単に通貨を発行して、自分なりの経済をつくることができます。
インターネットの普及で、知識の豊富さ、物知りに価値がなくなってしまったと同様に、経済圏をつくることがコモディティ化した場合、お金の価値は、いまよりなくなっていき、むしろ経済圏をどのように作り、回していくかというノウハウが必要になります。
■第3章 価値主義とは何か?
消費経済と資本経済の二種類があり、労働して稼いだお金でコンビニで、買い物することは消費経済。一方で、お金をつかってお金を増やしているのは、資本経済。お金を回す流れをつくっているのは、間違いなく少数派の資本経済の人たちです。
資本経済9割は、消費経済1割の上にのかっており、かつ消費経済の金利や手数料でまわっている状態なので、消費経済に少しでも変動があれば、ビルの1階と100階の地震のように変動がはげしくなる。
人々は、消費をしないミニマリストになっており、ユニクロなどの安価で質の良い品もあれば、車や家を買わなくても生きていける時代になっている。
一方で、資産経済はどんどん大きくなっています。既に利回りの良い、金融商品なんてないため、お金はあるけど使う対象がない状況にあります。日本では、企業の内部保留も過去最高の406兆円となっています。
ウォーレン・バフェット率いるバークシャーハサウェイも、10兆円のお金をどう使うか悩んでいる最中である。
このように資産経済の拡大にともない、お金はいろいろなところに滞留し、むしろ投資先のほうが枯渇している状況です。
資金調達が容易な環境にあるため、お金の価値はどんどん下がっています。それよりも、信頼や時間、個性などのお金では買えないものの価値が相対的に上がってきています。
−お金にはなりにくい価値の存在
資本主義が考える価値のあるものと、世の中の人が考える価値のあるものには、大きな溝がある。
お金にはならないけど価値のあるものには、ボランティア、NPO活動、財務諸表で資産として認識されないものがある。
資本主義の発達で、お金の影響力がどんどん強くなり、人々の感じる価値とはかけ離れてどんどん増殖していった。
価値があるからこそお金になるはずが、世の中の人が感じる価値とは離れたところで、お金だけ増殖している。
価値とお金は一蓮托生だったが、お金だけが価値を置き去りにしてしまい、いまは、それに疑問を感じている人による揺れ戻しが始まっています。
ITやテクノロジーの発達で価値のやり取りも電子的にできるようになった。紙→データ
そうなると、価値のやり取りをお金ですること以外の選択肢がうまれ、ユーザーは自分にとってもっとも便利な方法で価値のやりとりをする。
例えば、貯金ゼロでもフォロワーが100万人いれば、なにか事業をするときに、声さえかければクラウドファンディングで簡単に資金調達ができ、知恵さえも借りることができます。
1億円の貯金があることと、100万人のフォロワーがいることは、どちらが価値があるかは、人によると思いますが各々の価値の価値観をどんな方法で保存するか考えておく必要がありそうです。
−社員の満足度を投資判断にするファンド
最近では、企業の価値を財務諸表で判断することができなくなっています。
今の会計や税務はネットが誕生するまえにつくられたものなので、産業革命時のものを製造したり、土地を売買したりする事業が前提にルールつくられています。
モノや土地を前提につくられた財務諸表では、現在の企業や事業の価値を正しく評価できません。
たとえば、ウェブサービスの会社にとって最大の資産は、自社ホームページを利用しているユーザーであり、ユーザーになるまでの購買データ、行動データですが、財務諸表では測れません。
モノを扱わないIT企業は、財務諸表では企業の競走優位性が反映されないので、その企業の将来性を予測することが難しい。海外の一部の機関投資家は、従業員の満足度調査のデータを投資判断にしていることもあるようです。
モノを扱わない企業は、「人」が重要になります。
優秀な、人材が入社しやりがいをもって働いてくれるかどうかに企業の成長はかかっています。
シリコンバレーでも、Googleやフェイスブックやアマゾンが、優秀な人材を確保しようと社員の福利厚生を従事津させています。
優秀な人材があつまる企業は、次世代を件員することができる革新的なサービスを打ち出します。
優秀な人材が逃げてしまった企業は、時代に取り残されてやがて淘汰されるのがIT業界です。
−資産としては認識されないデータの価値
モノを扱わないネット企業において、財務諸表上で認識されてない価値が「人材」と「データ」です。
データはイスや机などとちがって、ネット企業においては無くすことができません。データこそお金を稼ぎだす資産なのです。
フェイスブック
2004年、オタク大学生のザッカーバーグにより大学生向けにつくられた出会い系が、日本最大のトヨタの企業価値を凌ぐなんて想像もできなかった。
企業価値が一兆円程度のときからら、売上は少なかったが、世界で利用している人は数億人に達していて、広告もだしてないのに、ユーザーがユーザーを呼び拡大し続けていった。
フェイスブックの価値はユーザーのデータであり、これらの価値をお金に変えていないだけでした。
Google
グーグルの時価総額は、約70兆円で、日本のIT企業の合計よりも多いです。
グーグルは、検索エンジンやアンドロイド、ユーチューブなどから得られる情報を蓄積して、それをアドワーズの広告システムで、いつでも好きなときに現実世界の売上利益といった資産に転換できるのです。
グーグルにとっては、情報という価値と、売上利益というお金も同じようにうつっているかもしれません。
お金が企業をコントロールするのが資本主義
グーグルやフェイスブックは、企業がお金をコントロールしている。
−資本主義から価値主義へ
資本主義で一番大切なことは、資本を最大化する、=お金を増やすことですが、価値主義は価値を最大化することです。
価値とは経済的にいえば、現実世界で人間の欲望を満たす実用性、利用価値、使用価値価値を指す場合や、真理的、倫理的な観点から人間社会にプラスになるような、真、善、美、愛をさす。
ただし、欲望を満たすための消費に対する価値はここにははいりません。
人間の感情や共感、信用も大切な価値となります。
あらゆる価値を最大化しておけは、その価値をいつでもお金に変換することができますし、お金以外のものに交換することができるようになります。
youtuberがいい例で、人気のあるものほどチャンネル登録者数が減ると不安になります。ファンや視聴者を価値と感じており、お金はその価値を変換したものに過ぎないとわかっています。
−価値の3分類
世の中で価値と使われている言葉はこの3つです。
①有用性としての価値
現実世界で使える、利用できる役に立つ価値
②内面的な価値
愛情、共感、興奮、信頼、などの実生活で役に立つわけではないけども、人間の内面的な感情と結びつける価値。個人の内面にとって、ポジティブな効果をもたらすもの。
③社会的な価値
慈善活動やNPOのように、個人ではなく、社会全体の持続性を高めるような活動も価値と表現。
金融や経営の視点ではただのコストでも、砂漠に木を植えることを価値と捉えるひともいる。
いずれも私達の脳の報酬系を刺激する価値である。
有用性の価値のみを重視し、人間の感情や社会を無視すれば、組織は崩壊します。
しかし、内面と社会の価値は、物質がなく曖昧であるために、テクノロジーを活用することが不可欠となります。
これまでの資本主義では認識できなかった部分をテクノロジーによってカバーできます。
フェイスブックやインスタグラムのいいね!のように内面的な価値を数字で可視化し、かつ感情がわかるようにすることで、そのデータをトークン化し、独自の経済圏をつくることもできる。
いくつかの会社で導入されている社内通貨では、感謝の意を込めた微々たるものですが、社員一人ひとりが保有することで、貯めれば給与に転換をもでき、人に譲ることもできる。感謝の意というのを社内独自の通貨にすることで、コミュニケーションを図る潤滑油にもなっている。
誕生日もお土産も、その物自体の価値に価値を見い出しているわけでなく、気にかけてくれたことに価値がある。
−社内的な価値、ソーシャルキャピタルの可視化
お金や株式、不動産はマネーキャピタル(金融資本)といいます。これは、どれだけお金が増やせるかという観点が評価されます。
反対にお金は増えないけど、社会的に価値があるものをソーシャル・キャピタル(社会関係資本)と呼ばれ、アメリカの政治学者パットナムが定義した。信頼、規範、ネットワークという人の行動が活発化され、社会の効率性を高めることができる仕組み。
資本主義は、個人の利益の追求が社会全体の利益につながるというものだが、行き過ぎた個人の追求には危険性があり、社会全体を崩壊する可能性があるとしている。
これからは
マネーキャピタル→ソーシャル・キャピタル
−営利と非営利の境界線が消える
消費者が世界中の情報にアクサスできるようになると、情報格差による稼ぎ方は難しくなっています。ビジネスとしては魅力に映らなかった研究事業や社会貢献事業も、それに価値を見出すひともおりビジネスとして成り立ちつつあります。
PayPalの創業者、イーロンマスクのテラスモータースも電気自動車の開発をしています。
成功例をみた大手自動車会社もこぞって参入しています。
社会的に価値のある取り組みは利益を出しやすくなっている一方で、利潤のみを追求する取り組みは短期的な利益のみをもたらし、消費者に避けられてしまうか、過剰競争に巻き込まれて、利益を出しにくくなるような気がします。
十数年後には営利と非営利の境がなくなり、価値という視点から捉えられるようになるきがします。
−ベーシックインカム普及後のお金
テクノロジーやAIが発達すると、大半の労働は価値を失い、多くの人が失業します。
そこで、ベーシックインカムを導入する国が増えていくと、最低限の生活が保証され、お金に対する欲が減っていき、お金の価値がどんどんさがってきます。
そうなると、ベーシックインカム導入後の人間の生活は、今とは全く別物になることが想像もできます。
−経済は選べばいい
複数の経済システムは並存しえるということ。
いままで、ひとつの枠組みしかなかったのは、物理的な制約があったため。現在はインターネットがあり、オンライン上に無数のシステムがあることから、全員を当てはめることはない。
どれが正しいなんてのはない。宗教、結婚、仕事を自由に選べるようにどんな経済システムのなかで生きるのかを選択すればよい。
ついこないだ、沖縄の琉球コインを発行して地域をを盛り上げるというニュースがでていた。
こういった流れは簡単なプログラムさえできれば、誰でも経済システムをつくれるというものであります。
−複数の経済圏を生きる安心感
現在の資本主義のなかでのうまく居場所をつくれないひとも、全く、違うルールでまわるオンライン上のトークンエコノミーでは、活躍できるかもしれません。
たとえ、一つのところで失敗しても、無数に経済圏があれば、何度でもやり直せる。
−タイムバンクとVALUの正体
VALUの正体は、小川晃平さんのやっている個人の価値をトレードするマイクロトレードサービスです。
その人自身の活動を応援したい場合にVALというバーチャルトレーディングカードを発行してアイテムを購入し支援することができます。VALは市場で誰かに売ることもできます。
VALは、個人の勝ちに焦点を絞り、その価値を市場で決めてもらう仕組みです。タイムバンクとも原理は同じで、今まで価値はあったけど曖昧だったものがネットを使って可視化し、経済の原理を利用することで、別の経済システムとなっている。
掃除器が発明されてほうきがなくならないのと同じで、いろんな経済でてきても、各自が自分にあった経済を選択すればよいのです。
−デジタルネイティブからトークンネイティブへ
デジタル化が進んだ時代に生まれた子供は、ストレスなくその生活を受け入れ、当たり前のように使いこなすことができるが、これからは、ビットコインやブロックチェーン、トークンエコノミーの時代になる。そうなれば、デジタル世代は抵抗し、議論しながら馴染んでいくが、トークンネイティブの世代は、抵抗なく当たり前のように使いこなすことができる。
そのときには、デジタル世代が思いつかないようなサービスや仕組みがどんどん生まれてくるに違いない。
イギリスの作家 ダグラス・アダムス
人間は自分が生まれたときに存在しているテクノロジーを当たり前だと感じる。15歳から35歳の間に生まれたテクノロジーを新しく、エキサイティングなものと感じられ、35歳以降に生まれたテクノロジーは、自然に反するものと感じられる。
私たちの脳は一度、認識が出来上がってしまうと、その枠組みの中で物事を考えたり判断するようになってしまい、新しく誕生した技術などをバイアスなしに見ることができない。
過去の常識が新しい価値観に上書きされていき、新しい価値観が常識になったかと思うと、すぐに新しい価値観による上書きが始まる。
私達が持っている常識の大半は、45歳前後の人がもっている概念を指しています。
世代別の価値観の違い。
■第4章 お金から開放される生き方
−人生の意義を持つことが価値になった世代
1980年代以降に生まれたミレニアル世代という。
戦後から1970年代かけて、高度経済成長を経て、誰しも貧しい環境から裕福になりました。もっと稼ぎたい、美味しいものが食べたい、良い家に住みたいなどシンプルな欲望を満たすことが目的で、かけているものを満たす、マイナスからゼロに持っていきたいという強烈な上昇志向です。
一方でミレニアル世代は、皮革的裕福になった後の世代なので、お金や出世などにはモチベーションを感じにくい。
生まれたときから、衣食住が満たされている状態。
これは、日本だけでなく、人間は豊かになると欲望の種類がかわってきます。
フェイスブックのザッカーバーグ
今日は目的についてはなします。
あなたの人生の目的を見つけなさい、といったことは、ミレニアル世代なんだから当然にやっています。そうではなくて、今日伝えたいのは、自分の人生の目標だけを見つけるのは不十分だということです。ぼくらの世代にとっての課題は、誰もが人生の中で目的を創り出すことです。新しい仕事を作り出すだけではなくて、新しい仕事を目的を生み出すこと。
ミレニアル世代前は、足りないものが多く、必死に頑張っていましたが、それを受け継いだミレニアル世代は、すでに満たされているので、何に向かって頑張ればいいかわからなくなっています。
ミレニアル世代はかけているものがなんなのかわからない。だから、自分たちの手で人工的に目的や意義、ビジョンをつくりだそうというのが、ザッカーバーグの主張です。
人生の意義や目的は、欠陥や欲求不満からでるものですが、あらゆるものが満たされた世界では、この人生の意義や目的が価値になりつつあります。
Googleやフェイスブックなど、最近、大きくなった企業の共通点には、誰もが理解できる明確なミッションを掲げていることです。
Google
世界中の情報を整理して誰もが利用できるようにすること
フェイスブック
世界中の人々をつなげて繋がりを密にすること
Googleやフェイスブックのような企業で多くの優秀な人を惹きつけているのは、働く人にとって、福利厚生など充実しているのも魅力ですが、そこで働く人の意義や目的を提供していることも要因です。
−若者よ、内面的な価値に着目せよ!
価値主義では、好きなことに熱中している人ほどうまく行きやすい。
資本主義では、何よりも利益と効率が重要視されていました。その典型が、給料の額面で働くかを決めてしまう就職です。
まだまだ、古い習慣が根付いた大企業で、さらに昇給するにも詰まっている状態では、若者が競争するのは相当分が悪い。
だからこそ、資本主義ではなく、価値主義に着目するのです。
人間の内面的価値に関しては、現在の資本主義の枠組みでは上の世代が認識しにくく、ここには大きなチャンスがある。
共感、熱狂、信頼、感謝、興味、などの感情は、可視化することはできなくても、たしかに誰もが価値を感じています。
この内面的な価値は、ミレニアル世代已然の人には理解できないことから、ここにチャンスがあり、生存戦略となります。
−儲かることから情熱を傾けられることへ
内面的な価値が経済を動かすようになると、金銭的なリターンを第一に考えるほど、儲からなくなり、なにかに熱中している人ほど結果的に利益を得られます。
利益やメリットを最優先に考えることは、実用性の価値としての観点であって、それを内面的な価値にあてはめたところで全く機能しません。
共感、熱狂、感謝、興味は今やSNSで一瞬にしてひろまり拡散します。
たとえば中国のライブコマースでは、女性タレントがザリガニを動画配信で販売開始したところ、5分間で45万引きも売れました。通常スーパーで売っているにもかかわらず売れるということは、消費者は、タレントを応援したい、楽しみたいというものに価値を置いているということになります。
この世界で活躍するには、他人に伝えられるほどの熱量をもって取り組めることを探すことがもっとも近道だと言えます。
世の中の需要は、他人の背中を追うことではなく、個性に価値がある。この人だからーという、ところに価値がある。
自分のスタイルや個性を追求していった人に熱狂的なファンがつくのです。
夏野剛 ドコモiモード創設
「起業家は誰かになろうとしたら終わり」
起業家とは、新しい枠組みを創造するための職業である。
−人間の心は放っておくとすぐサビる
日本人は9年間の義務教育で、やりたいことではなく、やらなければならないことを、繰り返し行ったせいで創造性が欠落して、思考が停止してしまった。
近代の学校は、今まで兵士をつくり続けていました。
これからは、モンテッソーリ教育という、子供の心を伸ばしていく教育がなされるでしょう。Google、アマゾン、フェイスブックの創業者は皆、これを受けていたといいます。
−お金のためではなく、価値を上げるために動く
価値主義では、転職も就職も価値感がかわってきます。
ざっくりいうと、この先は自分の価値を高めておけばなんとでもなる!です。
給料と安定、自分をもっとも高く買ってくれるで選んでいた会社も、本当に価値を発揮できる人は、会社に属して働く必要性がなくなります。
もはや会社に属することは、数ある中のチャンネルのひとつであり、間違いなく個人はパラレルキャリアで複数の収入源を使い分けていくことになるでしょう。
そこで重要なのは個人の価値です。
価値とは3つあります。
①スキル、経験のような実用性の価値
②共感や行為の様な内面的カ
③信頼、人脈のような社会的価値
従来、これらは企業の経営戦略において、事業戦略、CSR、ブランディングのような領域も個人レベルで必須になってきます。
たとえば、社会的ブランドや地位があり、年収が高く安定していても、書類の整理やハンコばかりおしているような仕事は、価値を高めるどころか、下がっていき、数年後には機会に置き換わっています。
反対に安定もなく、収入も低いがそこでの仕事でなければあえないような人から話を聞けたり、枠組みをを取り払って新しい発想ができたり、将来にむかって価値が高められスキルアップできるのであれば、価値を高めてくれる職場と言えましょう。そして、日々の業務の中でも、今の活動が本当に自分の価値の上昇につながっているか自問自答し、それがなければ別の道を考えてみるのもよいでしょう。
−枠組みの中での競争から枠組みをつくる競争へ
今までは、資本主義という枠組みの中で競争をし、より資本を得たものが力を得る世界でした。
しかし、これからは、枠組み自体をつくる競争になります。
そのためには、自分の興味や情熱と向き合い、それを育てていく必要があります。
自らの価値をもとに自分なりの経済圏をつくっていく。
自分を発信し、興味や共感、好意を持ってくれる人との繋がりを増やしていき、自分の独自性とは何なのかを見極めてさらにみがきをかけていく。
そこで、他の人が感じてくれた興味深い共感が貴重な資産となる。
■第5章 加速する人類の進化
−電子国家 エストニア
エストニアが一つの未来の可能性を示しています。
エストニアは、人口130万人と日本でいうと青森県立美術館くらいの国ですが、ここはSkype発祥の地の言われており、デジタル国家、国境なき国家を目指して、テクノロジーを国家運営に積極的にとりいれています。
たとえば、世界に先駆けて電子IDで行政手続ができるようにしたり、電子闘病システムを導入したり、電子居住権というユニークな仕組みをつくっています。
電子居住権とは、ネットサービスのユーザー会員登録数の国家版のようなもので、海外の起業家が申請すれば、バーチャル上でエストニア国民として、銀行口座を開設したり、法人が設立できるようになります。
既に、2万人以上が申請を許可されています。
さらに、エストニアは仮想通貨エストコインを発行して、仮想通貨ベースの資金調達方法ICOを示唆しています。
欧州統一の通貨はユーロですが、エストニア政府は完全にバーチャル上で、仮想通貨を発行し、得た資金でブロックチェーンなどの新しいテクノロジーに投資するようです。
今後の国家の方向性3つ
①アメリカや中国とはちがい、エストニアのような先進国がもう一つのグローバルスタンダードをつくる未来
②グローバルを巨大IT企業が、あらたなテクノロジーを活用し、実質的に国家の役割を担いはじめる。Googleやアマゾンは既に小国を超えています。彼らが民間企業として行政サービスを請け負うことは可能になるでしょう。
③まったく無名の共同体がバーチャル国家として名乗りをあげて、新しいモデルをつくる未来。
−現実も選ぶ世界へ
人間が労働とお金から開放されると、膨大な時間があきます。
エンターテインメントが主要な産業になり、いかに精神的に充実させるかを追求していくことになる。VR AR MRの発展とともに、想像もしない様々な方向性へ、精神が拡張されていきます。
BMI(ブレインマシンインターフェース)
脳とコンピューターを直接つなぎ、脳そのものを制御したり、脳をつかって、コンピューターを動かしたりする技術です。
五感は脳がつくりだしているものなので、ここを直接制御できれば、まるで本物が存在しているかのように五感を感じられる。
お金や労働から開放されると、精神的にを自分の居心地が良い場所を、バーチャルでもBMIでも、現実世界で選択するようになる。
SNSでフェイスブックやインスタグラム、ツイッターをつかっているとおもいますが、ツイッターでは自分と別の人格設定で活用しており、それが居心地よければ、自分のなかで現実という選択をするはずです。
−お金は単なる道具である
たくさんお金を動かしている人ほど、お金を道具としてみています。
そこにはなんの感情も持ち合わせていません。純粋に便利な道具とおもっているからこそ、使う事にためらいはなく、冷静に判断することができます。
お金や経済を扱うためには、お金と感情を切り離して、一つの道具として見つめ直すことが近道です。
−おわりに
アインシュタイン
空想は知識よりも重要である。知識には限界がある。想像力は世界を包み込む
大切なのは疑問を持ち続けることだ。神聖な好奇心を失ってはならない
人間はどんな空想も、現実にかえることができ、どんな存在でも目指すことができる。
必要なのは、好奇心と想像力を絶やさないことである。
人間は年を経るごとに、思いこみや、偏見が溜まっていき社会のしがらみに縛られていくうちに、ありのままに物事をみて、自由に想像することが難しくなっています。
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