すべからく、誰かの上に立つ立場の人間にはマネジメントする対象のモチベーションをマネジメントする必要があるよなあと思わされます。
結局のところ、少し前のヤフーニュースで見た記事もそうですが、こんなことを書いてありました。

相手が動く「黄金の4ステップ」
その伝え方とは、聴き手自らが率先して動けるようモチベートする説明スキルです(これを心理学用語で内発的動機づけといいます)。
その説明スキルを一言でいうと、「行動することで相手が得られるメリット+具体的な手順を伝えること」
それを腹落ちさせれば相手のモチベーションが上がり、継続した行動まで昇華されると言う事です。
似たような話になりますが、これ当たり前すぎて何を今さらと思うかもしれません・・・・
思った以上に、リアルすぎるといいますか、本質中の本質の話です。
ですが、丁度5年くらい前に気づかされたことがあります。
それが、とことん人は自分のためにしか生きていないと言う事です。
勿論、そうじゃないパターンもあります。
ですが、自分の所属している世界のレベルの人がサラリーマンだった場合・・・・
衝撃的なほど皆自分のメリットの事しか考えておりません。
当たり前と言えば当たり前なのですが、そこまであからさまに自分のメリットのために他者を押しのけてでもと行動するかと衝撃を受けます。
でも、サラリーマンという人種はそうだからサラリーマンをやっています。
地球環境の破壊を叫ぶ人は高等な人種かもしれませんが、結局石油を使ったり、プラスチックを使っていれば、パフォーマンスでそうじゃないふりをしながら、周囲など顧みず、自分のメリットのための行動しかとっていない事になります。
ということは、人のモチベーションの源泉は結局自分のためになる事だけということになります。
だからこそ、人のモチベーションのマネジメントと言いますか、行動原理を向かせるためにはその人の為になることじゃないとならないのですよね。
皆、口ではそういったとしても行動が伴わないパターンがあったりします。
綺麗ごとをいくら言っても、結果的にそれって何のために言っているのか?
自分のデメリットを避けるためだったり、リスクを回避するためだったり、メリットを得るためだったりするとすぐに分かります。
言葉と行動の乖離は上司であれば部下が見限る原因になりますし、やはり行動が一番正直なのですよね。
本日も展示会で仕事に行っていたのですが、会社は当然商品を売れ売れといいます。
これは法人は営利目的の集団である以上必然ではあります。
ただ、会社のために売ったことで本人にメリットがないといくら強制しても人はやりませんし、モチベーションは下がる一方です。
そしてモチベーションが0になると、モチベーションを得られる場を探して人は転職したりします。
無茶な目標計画を立てるのはいいのですが、それを強制しても、それを達成したり、頑張ったりすることによるメリットを本人に正しく伝え理解させないと誰もやりません。
結局、信用関係なのですよね。
鎌倉時代の御恩と奉公の封建制度と似ているなと思います。
安定というメリットに対して奉公という労力を提供する。
それをやることで自分に何のメリットがあるかを正しく伝え、納得させ信用を築く事。
逆に言えば、頑張ったり結果を出した人間に十分なメリットがないようだと、構造として間違っていると思うのですよね。
ただ、会社員という世界はその間違った構造が常習化しており、自分のメリットの為だけに生きる人間が、他人にデメリットを押しつける構造になっていたりします。
もしくは他人のメリットを奪ったり。
だからこそ、企業20年説なのですよね。
役職の上位についた人間が長期間YESマンであり続けた我慢料を対価として要求する。
そのため、他人のメリットを奪い、良い人材の流出で会社全体が駄目になる。
だからこそ本来はYESマンで固めてはいけないのですが、人間は良い事でも不快を避けます。
そして快を求めて自滅します。
その会社という世界が滅んだとしても・・・
滅ぶその直前まで神輿の頂上であり続けたい。
自分がメリットを要求しなければ、その世界は滅ばなかったかもしれませんが、自分にメリットがない世界は滅ぶのと同じという発想なのでしょう。
けれども、私はそういった人々を責めれないと思っております。
というのも、仮にその人がそうしなくても別の誰かが自分のメリットのために同じことをするからです。
だからこそ、本来のあるべき姿は会社員だとしても一人親方であり続けた方が良いのではないかと。
そうして、一人親方の自分として個として対等の関係で相手にちゃんとメリットを提供し続けていれば、自分の仕事に対して相手のモチベーションを上げる事も可能かもしれません。
社員も同じですよね、雇用されている内は安定が最大のメリットだろうと、必要以上に時間的搾取をしたりし、メリットを提供しないと、いずれはその害身に至るという。
徳川家康の言葉にある勝つことばかり知りて、 負くること知らざれば、 害その身に至るを思い出します。
奪う事ばかり知りて、与える事知らざれば、害その身に至るです。
自分が何かをして得ることができたとしても、自分にも言い聞かせたい言葉です。
不快を受け入れよう、耳障りの良い言葉だけを選択してはならないと。
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