さて、本日は昨年他界した父の葬儀の際に喪主となった時の内容を記載しようと思います。
人は思っているよりも突然死亡したりします。
そうなった際に慌てないように、今の私では喪主となる可能性があるのが母の葬儀の時なので、しかも父の時より手続きがぐっと楽になりますので役に立つか分かりませんが私がやった手配や段取りを記載しておきたいと思います。
まず、私は兄弟の居ない一人っ子の長男です。
なので何かあれば役所手続きなどはすべて私がやる事になります。
そして、私の父は3店舗の飲食店の経営者でした。
その内容を全く把握しないまま父の相続手配を自分でしなければなりませんでした。
一般家庭であれば相続手続きだけでいいのですが、飲食店を経営しているとみなしの契約の承継とすべての契約の相続が行われます。
相続をするという事は契約も相続することになります。
負債が多かったり、不利な契約や、グレーな契約を結んでいる可能性がある場合は注意が必要です。
まず、私の場合は午前中のアポをこなし、次のアポに向かおうとしてたある日の突然11時ごろ病院から電話があり、駆け付けると既に心電図が一本線になっておりました。
電話口だと危篤だというような事はいうのですが、死亡していてもはっきりとは伝えてくれないのですよね。
で、危篤なのでと上司に連絡し、そこから有休を使う旨を伝えました。
そして病院に駆けつけると父の死亡と死因を医師に告げられます。
ここで死亡診断書を渡されますので、これは保険や火葬などで使うのでコピーを複数取っておく必要があります。
そして、恐ろしいのが死亡確認を家族がしてから2時間以内に病院を出て遺体安置所に運び出さなければらないのです。
そしてその際に、病院の死体安置室まではお抱えの葬儀社が運んでくれます。
ここで葬儀の営業をかけるのですが、おそらくですがサービスでそうやって営業案件を探してるためそのまま葬儀を頼むとかなり割高になると思います。
そこで、諸々調べていた私は元葬儀社の方を参考に「小さなお葬式」で葬儀社を探すことにしました。
小さなお葬式は葬儀社と遺族とのマッチングをするプラットフォームですので、小さなお葬式自体が葬儀を行うわけではありません。
ネット特有の誹謗中傷が書かれておりますが、私が対応した限りはいいと思います。
最近は大掛かりな葬儀を避け、家族葬にする傾向にあるので小さなお葬式で手配するのが良いと思います。
高齢の方がいるのであれば事前登録していると割引サービスも受けられますので、家族葬にするつもりなら小さなお葬式に登録しておくと良いと思います。
そして時期にもよりますが、葬儀プランで何人くらい参列するかとか、エンバーミング(遺体防腐処理)をするかとか、花輪をどうするか等を決めます。
このあたりは参列者を想定して決めていきますが、エンバーミングが結構高価なのでどうするかを考えましょう。
夏場で家族だけではないのであればしておいた方が良いとは思いますが、個人的には冬場なら不要なのではないかと思います。
エンバーミングすると、顔が浮腫んだみたいになってしまいますので、逆にお金をかけて仏様の見え方が悪くなったように感じました。
そんな形で大まかな見積もりを貰い、小さなお葬式で紹介された葬儀社と契約を結ぶと遺体安置をしてくれてその日は帰宅できます。
大体連絡を受けてから5時間後位の事でした。
そして翌日、父が契約していた不動産の引継ぎの挨拶に菓子折りもっていき、自分との契約更新をします。
これを急いだのは従業員が父の死を見越して店舗を設備ごと乗っ取ろうとしていたからでした。
重要なのがこのタイミングで役所で死亡届を出してしまうと諸々困りますので、区役所死亡届は法律の許される範囲の7日以内の後半の方に申請しましょう。
そうしないと、父の口座がすべて凍結されてしまい、店の現金などを一切に引き出せなくなってしまいます。
また、恐ろしい事に相続の手続きは嫌になるほど書類と時間がかかります。
何故なら、結婚前の戸籍謄本(出生から結婚まで)と結婚後の戸籍謄本(結婚から死亡まで)が相続には必要になり、これも取引口座のある銀行の数だけコピーが必要です。
つまり出身地が現住所から遠方の場合、2週間くらいかけて自分が血縁関係である証明をつけて印紙を貼り、現地の区役所に結婚前の戸籍謄本を発行してもらわなければならないのです。
必要な物は下記になります。
戸籍郵送請求書
定額小為替(郵便局で売っている)2000円位だった記憶があります。
82円切手と封筒
申請者のの免許コピー・申請者の戸籍コピー
さらに言えば、遺産の相続人たちすべての同意が必要でその書類に全員のサインがないと口座凍結は解除されません。
骨肉の遺産争いが起きそうな場合、被相続人(故人)の通帳を管理している場合は死亡届を出すのを遅らせたり、争いの起きる可能性のある相手に告知を遅らせたり、逆に管理していない場合で争いそうなときは死亡届を早めに役所に出す等が考えられると思います。
私のように一人っ子の場合は異議ありとする人がいないため、ぎりぎりまで死亡届を出さない方がよいです。
その間に父の口座から葬儀代を含め、現金を引き落としておきます。
また、関わりのある税理士にその旨を伝え、菓子折りもってご挨拶に行き、確定申告前ですのでその相談に行きます。
税理士さんの顔を立てるため、父の不動産登記をする司法書士と乗っ取り従業員とのやりとちのため弁護士を紹介してもらいました。
また、店舗があるので母を個人事業主として青色申告の開業届を税務署に出しに行きます。
そして親族への連絡と、入院中と認識している従業員への連絡が必要でした。
また父名義になっている各種光熱費などの引き落としを止めて、名義変更の手続きをしました。
3店舗分あるので、水道、電気、ガス、電話、カラオケをすべて名義変更しました。
その際に住民票や死亡届や印鑑証明(相続人全員、当然印鑑証明に登録した印鑑も)や戸籍謄本、故人(被相続人)の健康保険証、相続人(遺族)の健康保険証が必要になるのでそれらのコピーはたくさん取っておきましょう。
また、遺体安置所では何故か翌日の面会ができなかったので、その間に遺影を用意する必要があります。
相続については4200万円までは無税なので一般的な人であれば無税で済むはずです。
お金持ちは違うと思いますが。
そして翌日には葬儀の段取りとスタイルを選択します。
自由葬なのか、仏教式なのか等です。
父は宗教嫌いでしたので自由葬にし献花スタイルにしました。
このタイミングで香典返しと仕事先に訃報の文章と喪主挨拶文が必要になります。
また職場に復帰した際の挨拶と菓子折りも必要です。
取引先への報告のフォーマットはこのような物を私は使いました。
弔問辞退の旨
令和〇年〇月〇〇日
業務部業務一課長○○○○殿
父が病気療養中の処 他界いたしましたので以下ご報告申し上げます
死亡者氏名 年齢 ○○○○享年〇〇歳
死亡日時 平成○年○月○日 午後○時○分
続柄 父
通夜 平成○年○月○日(水) 午後六時より
葬儀告別式 平成○年○月○日(金) 午後一時より二時まで
場所 ○○斎場(住所は家族葬のためあえて書く必要はありません)
喪主 ○○○○(長男)
備考 就業規則第○○条により○月○日から○月○日の7日間
慶弔休暇を申請させていただきます。
この度の葬儀は亡き父の生前の意志により家族葬にて執り行いますのでご厚志につきましては失礼ながらご辞退させていただきます。
皆様にご迷惑をおかけしますが、私どもの気持ちをお汲み取りいただきご配慮ほどよろしくお願いいたします。
連絡先 業務部業務一課○○○○
(電話番号、メールアドレスなど)
することは他にも多々あります。
免許返納は死亡診断書もって警察署(親父の免許は形見に貰う)
故人の携帯電話の解約
役所にて後期高齢なので埋葬申請(区役所)葬祭扶助申請(死亡診断書が必要、また葬儀の契約書が必要)
火葬許可は葬儀社が取ってくれます。
保険会社があれば同様に死亡診断書と戸籍謄本が必要。
故人の年金停止と相続人への遺族年金の手続き(近隣の年金事務所に行って手続き、予約がかなり先まで埋まっているため、朝一に行って合間で手続き)
金融機関に口座凍結の連絡(現金を落とせるだけ落とした後)
また、住所が別居している場合、生前じゃないと郵便局は転送サービスを受けてくれません。
死亡したとは伝えずに、転居と言って別居している場合は郵便局に転送サービスを申し込みに行きましょう。
こんな手続きをしている内にお通夜がやってきます。
自由葬でしたので下記のような段取りを組みました
可能なら故郷くらい流せないか?(BGM)
① 開式の辞 1分間の黙祷
② 無宗教葬の説明
生前の父のたっての希望により、無宗教形式での会葬とさせていただいております。
花好きであった父に献花をお願いできたらと思います。(葬儀社もしくは喪主が対応)
③ 喪主より挨拶
【長男の〇〇 〇〇】と申します。
親族を代表いたしまして、皆様に一言ごあいさつを申しあげます。
本日は、ご多用のところ、亡き【父〇〇 〇〇】の通夜にご弔問くださり誠にありがとうございます。
故人が生前たまわりましたご厚誼(こうぎ)と、ご厚情に心より感謝申し上げます。
親しくお付き合いいただいた皆様においでいただきまして、故人も喜んでいる事と思います。
本日は、誠にありがとうございます。
④ 友人より弔辞
⑤ 献花
⑥ 黙祷
⑦ 閉式
⑧ 通夜振る舞い
⑨ 終了
こんな形で通夜を終え、職場に復帰するときに簡単な挨拶をしました。
この度は父〇〇 〇〇の死去に際し、お休みさせて頂き有難うございました。
皆様のおかげで無事に葬儀を終え、父を見送る事ができました。
皆様にはご迷惑とご心配ををお掛致しましたが、本日より仕事に復帰し頑張りたいと思いますので、よろしくお願い致します
他にも飲食店でしたので食品衛生講習を受け、営業届を更新したり、普通なら一カ所のところを電気・ガス・水道・電話と3カ所分全部自分で手配しました。
またジャスラックの契約手配
一人だと結構地獄です。
注意点は郵便物の転送サービスだったり、戸籍謄本の出生から結婚までとかですね。
役所に訪問した際に、死亡届の提出時期と、故人が除籍になっている戸籍謄本、住民票、印鑑証明、死亡診断書、故人の健康保険書、遺族の健康保険書、遺族の免許書などが必要になりますので、一度に取得しておいた方が良いです。
3回くらい役所に行きましたし。
もう一度喪主をやる可能性がありますのと、どなたかの参考になればと今日の記事にさせていただきます。
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